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コロナ 奪われたキャンパス生活 岡山県内、オンライン講義定着も

教員とオンラインで意見交換する就実大生。キャンパスに通えないつらさを吐露した
教員とオンラインで意見交換する就実大生。キャンパスに通えないつらさを吐露した
 岡山県内の大学では、新型コロナウイルスの影響で春から始まったオンライン講義が定着してきた。ただ学生は友人や教員と過ごすキャンパスでの時間を奪われたままで状況は深刻だ。「サークルや部活動も人間関係を学ぶ大切な機会だったのに…」「先生や友人との当たり前な時間が失われたことが一番悲しい」。“窮屈な生活”はまだまだ続きそうで、学生の要望や不満に応えようと大学も知恵を絞っている。

 7月初旬、就実大教育学部(岡山市中区西川原)の森口清美准教授のゼミでは、養護教諭を目指す女子学生5人がオンライン会議システムで意見交換していた。

 9月まで継続が決まっている遠隔講義についてはプラスとマイナス両方の声があった。

 4年生(21)は「授業で聞き逃した点を繰り返し見られる。実技の映像を自分で撮影するのでパソコンの技術が上達した」と利点を説明した。

 1人暮らしをしている別の4年生(21)は対面の大切さを再認識したという。「1人では勉強と自由時間の切り替えが難しい。大学に通うことでリズムができ、友人と教え合って知識の再確認もできていた」と話す。

 

サークルや部

 
 講義だけではない。キャンパスでの教員や友人との時間やサークル、部活動といった貴重な機会も失われている。

 就実大・短大ではサークルや部活動の再開を検討しているが、現段階では決まっていない。「入学して初めて知り合いができたのがサークル。1年生は友達ができただろうか。外出もままならず、アパートに1人は、私たちでもつらいのに」と愛媛県出身の4年生(21)は心配する。

 一部を除いてオンライン講義が続くノートルダム清心女子大(同市北区伊福町)でもサークル活動やゼミ研修などの再開のめどは立っていない。

 「キャンパスで友人らと笑い合ったり、研究や就職の相談に乗ってもらったりした当たり前の生活が幸せだったことが分かった」と文学部3年生(21)。オンライン飲み会も企画したが距離感があるといい「早く会える日が来て、友人や先生から多くのことを吸収したい」と話した。

 

動画で交流

 
 不都合解消に大学や学生も工夫を始めた。

 ノートルダム清心女子大は新入生向けにクラブ紹介の動画を学生らが作成し、動画投稿サイトの大学公式チャンネルで見られるようにする。

 岡山大校友会(岡山市北区)は5月に「オンライン部活動フェスティバル」を実施した。オンライン会議システムを使い、計約60以上の団体が日時を設定して、各団体の活動内容に関する説明やPRを行い、新入生の質問にも答えた。7月からは制限付きだが活動も解禁になり、少しずつキャンパスの雰囲気が戻ってきた。

 岡山大全学教育・学生支援機構の中山芳一准教授は「講義を中心とした学びの場を確保しながら、学生同士のつながりが広がるよう、きっかけづくりを大事にしたい」と話している。

(2020年07月30日 17時09分 更新)

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