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観光客激減で豆柴カフェの店閉店 倉敷美観地区、コロナ禍のあおり受け

閉店した動物カフェ併設の土産物店で、看板を片付ける従業員=15日、倉敷市美観地区
閉店した動物カフェ併設の土産物店で、看板を片付ける従業員=15日、倉敷市美観地区
 新型コロナウイルスの影響を受け、岡山県内最大の観光地・倉敷市美観地区でフクロウや小型の柴犬「豆柴」と触れ合えるカフェを併設した土産物店が今月、閉店した。観光客の激減により4~5月の売り上げは前年同期比で9割以上減少。経営者は「収束の見通しも立たず苦渋の決断を迫られた」と話す。

 大原美術館そばにあり、白壁の町家を活用した「倉敷いろはに小路」(同市中央)。2015年のオープン後、1階で土産物を販売し、2、3階で動物カフェを運営して注目を集めてきたが、14日に看板を下ろした。

 「年明けまでは想像もしていなかった」。運営会社・ヴェルデ(大分市)の上田浩行社長(58)は語る。

 店は多い時で月2千万円ほどを売り上げ、1日約千人が動物カフェを訪れることもあった。ところが新型コロナで状況は一変。地区の人通りは見る見る減り、4~5月には休業を余儀なくされ、売り上げは月数十万円まで落ち込んだという。

 従業員は11人。休業手当の一部が補助される国の「雇用調整助成金」を申請したが、まだ支給されず、社内の蓄えを取り崩して補填(ほてん)した。物件は賃貸で、家主に掛け合って4月から家賃を半額にしてもらったが、それでも賄えず、5年間の契約満了(6月末)に合わせ閉店を決断した。

 同社グループは全国の主要観光地を中心に土産物販売や動物カフェなど約50店を展開する。新型コロナによる閉店は広島県の宮島に続いて2店目。従業員の雇用はできる限り維持し、カフェの動物は系列店で飼育するという。

 上田社長は「西日本豪雨などの災害による業績不振は乗り越えてきたが、今回は先が見えない」と厳しい表情で語った。

 新型コロナと倉敷市の観光業 倉敷市が、土産物販売や宿泊施設など観光業にかかわる市内198施設に4月の売り上げを尋ねた調査では、回答のあった91施設のうち90施設が前年同月より減少したと答え、56施設は減少率が80%以上だった。宿泊施設を対象にした別の調査では、4月の宿泊者数は前年同月比で76・9%減少、特に外国人観光客は98・7%減となっている。

(2020年06月18日 21時04分 更新)

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