山陽新聞デジタル|さんデジ

「認知症相談」ラジオ版を放送 コロナ禍休止受け笠岡のFM局

番組で認知症当事者の相談に乗る丹野さん(右)
番組で認知症当事者の相談に乗る丹野さん(右)
 認知症の本人が聞き手となる笠岡市の認知症相談「おれんじドア 笠岡こばなし」が新型コロナウイルスの影響で休止されていることを受け、FMラジオ局「ゆめウェーブ」(同市笠岡)は、おれんじドア発起人の丹野智文さん(46)=仙台市=がテレビ会議システムを通じて相談に乗る番組を放送している。

 丹野さんは39歳で若年性アルツハイマー病と診断された後、会社員を続けながら2015年に同市でおれんじドアを始め、各地で講演会を行っている。番組名は「丹野智文のおれんじドア!」で13日にJR笠岡駅前のスタジオを使ってスタートした。

 第2回は27日に生放送。「私も認知症になった。講演をしたいと考えている」という50代男性から事前に寄せられた質問に、丹野さんは音声を通じて「6年前に初めて人前で話したときは泣きながらで5分ほどしか話せなかったが、繰り返すうちに失敗してもいいと思えるようになった。今では30~40分、笑顔で話せるようになった」と答えた。

 さらに遠方に1人で移動する際について「切符の買い方が分からなければ駅員に認知症だと説明して助けてもらっている。早めに家を出たり地図アプリを使ったりと工夫すれば大丈夫」とアドバイスした。

 放送後、丹野さんは「コロナ禍で、認知症の人や家族はいつも以上にストレスがたまっている人が多いと思う。今できる形で支援できたら」と話した。

 毎月、笠岡諸島交流センター(笠岡市笠岡)で開いているおれんじドアは3月から休止中。市が業務を委託しているきのこ老人保健施設(同市東大戸)は代替手段として番組を計画、丹野さんとゆめウェーブに協力を依頼した。

 残りの放送は6月10、24日の2回。いずれも午前11時半から15分間で、ケーブルテレビ・笠岡放送では映像も放送される。聴取エリアは笠岡、浅口市、里庄町だが、ゆめウェーブのスマートフォン用アプリを使用すれば、どこからでも聴くことができる。

(2020年05月30日 13時32分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ