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留学生 岡山駅で訪日客をサポート GW期間中、乗り換えなど案内

事前研修で岡山駅について駅員から説明を受ける岡山大の留学生=19日
事前研修で岡山駅について駅員から説明を受ける岡山大の留学生=19日
 大勢の外国人旅行者の来訪が見込まれるゴールデンウイーク期間中、岡山大(岡山市)の留学生がJR岡山駅で外国語による案内業務を買って出る。日本の鉄道など公共交通について学ぶ授業の一環で、通訳として切符の買い方や乗り換え方法などをサポート、「岡山の印象アップに貢献したい」と意気込んでいる。

 増加するインバウンド(訪日客)への対応に苦慮していたJR西日本岡山支社が岡山大に協力を呼びかけて、昨年末から年始にかけて初めて活動。留学生が岡山駅の新幹線ホームや乗り換え口、みどりの窓口などに立ち、外国人に声をかけ乗り換え方法を教えるなどした。

 同駅では普段、駅員が翻訳アプリを使って外国人に対応しているが、意思疎通が十分にできないケースもあるといい「留学生の存在は心強い」と駅員の生野和加子さん(41)。「落とし物など説明が複雑な場面で特に力を発揮してくれる」と感謝する。

 今回は27~29日と5月3~6日の計7日間活動する。中国、韓国、ベトナム、フランスなど計8カ国出身の9人が駅に立つ予定で、19日には事前研修があり、駅の構造や鉄道網についての知識を学んだ。

 マレーシア出身で前回も参加したハラズ・イルファンさん(27)は「日本語の上達にもなる。日本の鉄道も大好き」と目を輝かせ、ポーランド出身のマルタ・シュルツさん(22)は「訪日客にとって岡山が良い思い出になるよう頑張りたい」と決意を語る。

 授業を担当する岡山大教育推進機構の藤本真澄准教授は「岡山駅は鉄道網の要所で、日本の交通について学ぶには最高の実習場所。岡山愛を持った外国人材の育成につながることにも期待している」と話している。

(2024年04月26日 20時42分 更新)

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