前節の甲府戦(△0―0)の試合前にお話をさせて頂いたのは備前市在住の須々木英一郎さん(29)です。とても穏やかで真摯(しんし)な受け答えが印象的だった佐々木さん。選手をサポートする熱い思いがひしひしと伝わってきました。(亀井良平)
――よろしくお願いします! アウェーも応援に来られているのですか?
はい。コロナによる行動制限もなくなり、今季は千葉戦や大分戦などに行きました。今日は前回の大分戦(●0―1)に負けて、選手もきつい状況にあると思いました。リーグ後半戦の最初の試合で良いスタートが切れたらと思い、後押しできたらなとここまで来ました。
――ユニホームの背番号は誰のものですか?
8番です。ステファン・ムーク選手のものです。ムーク選手は去年チームに入り、昨年は最後にパスを出したり、ミドルレンジからシュートを打ったり、あまりゴールに絡まない印象でした。今年のゴールを決めたシーンを見ると、一人二人を乗り越えていく、オフロードカーが乗り越えるような豪快なプレーが見られます。そこから足を振り抜くシュートを決めることが多く、スカッとする選手になったなと思っています。
――もともとムーク選手が好きだったんですか?
数年前から8番の選手をユニホームにつけるということをやっていました。塚川孝輝選手(現J1FC東京)が付けていたシーズンから8番を付け、その後は田中裕介選手。次に誰が8番になるのかなと思っていたところ、ムーク選手でした。塚川選手がスカッとした選手で、そこからの流れで8番を選んでいます。田中裕介選手も後輩を大切にするところが好きでした。
――チームはなかなか勢いが出ない状況です。心が折れることもあるかと思いますが、それでも応援を続ける理由は何でしょうか?
サポーターとしてスタンドでジャンプしたりするときに90分間を通してうまく跳べた、うまく応援ができたと思っても試合内容は良くないこともあります。心がきつくなることもあります。それでも選手はそれ以上にきつい。勝てなくて最後にあいさつに来たときにお辞儀の時間が長かったり、ミスした自覚を持っているような選手が一番前に(主将の)柳選手と並んであいさつしてくれたり。そうした選手たちの真摯さを分かっているので、じゃあ選手が一番きついのだから、私の心はもうちょっと頑張って選手のために使おうと。サポート、燃えてきますよ。もっと頑張らなきゃと思っています。