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米で患者にブタの腎臓移植 2例目、遺伝子改変少なく

 患者の腹部に移植したブタの腎臓を持ち上げ、機能を確かめる医師ら=12日、ニューヨーク(ニューヨーク大提供・共同)
 患者の腹部に移植したブタの腎臓を持ち上げ、機能を確かめる医師ら=12日、ニューヨーク(ニューヨーク大提供・共同)
 【ワシントン共同】米ニューヨーク大の医療センターは24日、心不全と末期腎不全を患い透析治療を受けていた54歳の女性患者に、遺伝子操作したブタの腎臓を移植したと発表した。患者の治療を目指した移植としては、3月に米マサチューセッツ総合病院が実施したのに続き2例目。

 ブタは1カ所の遺伝子を操作し、拒絶反応の原因となる糖を作れなくしてあった。患者の免疫機能の一部を抑える薬も使った。69カ所も遺伝子操作した1例目とは対照的で、担当医は「迅速に多くの命を救うなら、遺伝子改変は最小限にして薬を併用するのが正解だろう」と述べた。異種移植はまだ実験的な医療で、最適な方法の探究が続く。

(2024年04月25日 09時19分 更新)

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