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日本BLの経済効果は「年間17億ドル」 台湾LGBTQメディアがテレ東ドラマに期待

テレビ東京の斉木裕明氏とGagaOOLalaのジェイ・リン氏 (C)「25時、赤坂で」製作委員会
テレビ東京の斉木裕明氏とGagaOOLalaのジェイ・リン氏 (C)「25時、赤坂で」製作委員会
 テレビ東京が18日から放送する木ドラ24『25時、赤坂で』(毎週木曜 深0:30、18日スタート)が、国内放送と同時に台湾のLGBTQ動画メディア「GagaOOLala(ガガウララ)」でも配信される。

【写真】主演の駒木根葵汰らソロカット

 同作は、芸能界を舞台に、人気俳優と新人俳優がBLドラマ撮影中に恋に落ちる様子を描いた美しいラブストーリー。駒木根葵汰と新原泰佑がW主演を務め、宇佐卓真、南雲奨馬、篠原悠伸、今川宇宙、福津健創、橋本淳、片山萌美らが出演する。

 放送に先駆け15日、出演者が登壇した同局での会見に、同局で海外事業を担当する斉木裕明氏と「GagaOOLala」のジェイ・リン氏も登壇した。

 斉木氏は「GagaOOLala」との取り組みに「2022年以来、多くのLGBTを題材にした作品での取引を重ねる上で、相互の信頼関係を築いてきました」とコメント。同作品については「企画の早い段階から協議を重ねてご意見を取り入れ、特にGagaOOLalaの本拠地である台湾の視聴者に、少しでもより親しみを持っていただけるように、ちょっとした工夫もしています」と明かした。

 またジェイ・リン氏は「業界でとても尊敬されるテレビ東京と協力ができて大変光栄です。テレビ東京とGagaOOLalaが力を合わせて、日本と台湾との共同製作・配信マーケティングを始め、グローバルでより良く人々にインパクトを起こせることが大変すばらしく思います」と期待を寄せた。

 一方、世界にストリーミングが普及し、作品を最速で届けることができるようになった環境について斉木氏は「世界的に文化的な平準化、大手メディア企業の寡占っていう弊害もとても心配なこと」と吐露。「世界中がハリウッドとNetflixだけになってしまう。それは本当につまらない世界」とし、「日本という殻の外に出ていくためには、自分たちが勝手に『世界はこうなんじゃないか』って思ってやるのではなくて、やはり最終需要者にいかに近づいたところで表現をするかが大事になってくると思う。なので今回のような作品選定の段階から、非常に時間をかけて練り上げていくという創造の過程は、必須の課題」とコメントした。

 ジェイ・リン氏は日本のBLドラマ人気について「GagaOOlalaの総視聴時間ランキングでは、アメリカ、タイ、台湾、イギリス、ドイツ、オーストラリアが上位6位を占めています」などと日本作品の反響を説明。日本のBL作品について「3つの強み」として「年間17億ドルを生み出す日本のBL経済」「クオリティ」「多様なキャラクター設定」を挙げた。

 17億ドル経済とは「BL漫画出版社、配信事業者、テレビ局が一体となって、何百何千という人気BLコミックの中から企画を選び、連続ドラマ化しています。このようなドラマは立ち上げの時点で既にシリーズに熱心なファンによる支持基盤が構築されているため、ネット上で宣伝効果を生み出すことができます」と説明した。

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(2024年04月16日 15時01分 更新)

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