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かつては「ずどほんぼっこー」が 岡山弁番付の東の横綱だった

 今から15年あまり前、当時出演していたRSKラジオの番組内で呼びかけ、リスナーたちと一緒に「岡山弁番付」を作成したことがあります。岡山弁単語&フレーズの中から好きな言葉や代表的だと思う言葉を選んで投票してもらい、人気順に並べたもの。その番付表の東横綱に選ばれたのが「でーれー・ぼっけー」でした。ともに「すごい」とか「すごく」を意味する形容詞であり、岡山人の日常会話に多用される重要単語として、東横綱の地位は妥当だろうと思います。使用頻度は少ないものの、これに「もんげー」を加え、「でーれー・ぼっけー・もんげー」の3兄弟横綱と呼びたい気もします。

 ところで、旅先で見かける土産品のなかに、その土地の方言を相撲番付ふうに仕立てて、手ぬぐいに染めたり湯飲み茶碗(わん)の横腹に描いたりしたものがあります。地元岡山にももちろん存在し、私ははるか昔に「岡山方言見立番付」を入手していました。それでは、半世紀以上も前に作られたその方言番付のなかでは、どんな言葉が東の横綱を張っていたでしょうか? 答えは「ずどほんぼっこー」で、「ものすごく」という意味の副詞だとか。私自身は耳にしたことはあるけど自分では使わない単語でした。

 ある日「岡山方言見立番付」を土産に買って帰ったという東京の知人から電話がありました。「東の横綱に挙げられている『ずどほんぼっこー』って、ひとつの単語なのですか?」という質問です。私は悩んだあげく次のように答えました。...
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(2024年03月30日 13時00分 更新)

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