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春の叙勲 瑞宝中綬章(エリア分) 元岡山大学長 槇野博史さん(75)=岡山市北区

槇野博史さん
槇野博史さん
 2024年「春の叙勲」が29日付で発表された。エリアの受章者たちは医療や教育、地方自治など各分野の第一線で不断の努力を積み重ねてきた。喜びを胸に、一層の精進を約束する。

「SDGs実現に向け尽力」


 2017年から2期6年、岡山大学長を務めた。国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)の実現に力を注ぎ、温室効果ガスの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルに向けた研究や事業を推進。「産学官連携を強め、大学と地域が一体となってSDGsを進めていく基盤ができた」と振り返る。

 専門は腎臓病学。岡山大の大学院医歯薬学総合研究科長、病院長を歴任し、08~12年には日本腎臓学会理事長を担った。「研究ばかりではなく国民への啓発が大切」と、講演などを通じて今や国民病とも呼ばれる慢性腎臓病の早期発見の重要性を各地で説いてきた。

 生まれも育ちも岡山市。半世紀以上を岡山大で過ごし「岡山愛は人一倍強い」と自負する。「これからもローカルSDGsの実現に向け、地域の課題解決のために努めていきたい」と意欲を見せる。

(2024年04月29日 05時01分 更新)

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