第３８回倉敷音楽祭（倉敷市、市文化振興財団主催）が３月２～２０日、美観地区一帯を主会場に開かれる。関東地方にスポットを当て、ゆかりのアーティストや郷土芸能を紹介。地元奏者のステージや市民参加の公演も含め１９プログラムを展開し、倉敷の春を華やかに彩る。

　関東からは俳優木村拓哉さんと歌手工藤静香さんの長女でフルート奏者のＣｏｃｏｍｉさん、元宝塚歌劇団星組トップスターの北翔海莉さんらが出演。秋田県の劇団「わらび座」が、栃木と群馬の両県に伝わる民謡「八木節」を披露する。

　地元ゆかりのアーティストでは、倉敷市出身の和太鼓奏者・山部泰嗣さんが市芸文館（同市中央）で開催される初日のオープニングステージに出演。篳篥（ひちりき）や笙（しょう）など気鋭の和楽器奏者１０人と共演し、レーザー演出を取り入れたダイナミックなパフォーマンスを届ける。

　県出身の東京芸術大音楽学部在校生、卒業生による声楽や箏曲のコンサート、ユーチューバーとしても活躍する倉敷市出身のピアニストなんばまさるさんのライブもある。

　市民参加・制作の公演は、倉敷天領太鼓や倉敷管弦楽団の演奏会など。倉敷市を拠点にするダンス集団「ズンチャチャ」のワークショップも初企画。音楽に合わせてジェスチャーでしりとりに挑む。

　１６、１７、２０日は美観地区の倉敷川と市芸文館、倉敷物語館（同市阿知）の３カ所で町並みコンサートを行い、公募の計約８０組が歌や演奏を披露する。

　音楽祭は１９８７年から続く恒例イベント。市文化振興財団は「子どもから大人まで楽しめる公演をそろえた。生の演奏を楽しんでほしい」としている。

　問い合わせはアルスくらしきチケットセンター（０８６―４３４―００１０）。