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西粟倉にホテル栞 16日オープン 国民宿舎跡、観光や研修受け入れ

あわくら荘跡に完成した宿泊交流施設。緑に囲まれた空間に宿泊棟が並ぶ
あわくら荘跡に完成した宿泊交流施設。緑に囲まれた空間に宿泊棟が並ぶ
キングサイズのベッドなどを備えたスイートルーム
キングサイズのベッドなどを備えたスイートルーム
 岡山県西粟倉村が国民宿舎あわくら荘跡(同村影石)で整備を進めてきた宿泊交流施設「100年の森のホテル栞(しおり)」が完成し、16日にオープンする。地元産木材を使い、約7800平方メートルの敷地に宿泊棟6棟とレストランを備えた共用棟を新築。村外から観光、視察研修の団体を迎え入れ、村民の交流の場としても活用する。

 宿泊棟は平屋のスイートルームが3棟、一部2階建てのメゾネットが2棟。それぞれ約80平方メートルで6人まで利用できる。個室5部屋が連なりシェアハウスのように使える約150平方メートルの平屋もある。寒い冬を快適に過ごせる断熱構造で、まきストーブも備える。

 レストランでは、肉をメインに地域の食材をふんだんに使ったコース料理を提供。あわくら荘が担っていた会合や法要、宴会にも対応し、宿泊客用とは別に32席を確保している。大浴場はないが、あわくら温泉の源泉から引いた足湯を入り口付近に設けた。

 整備費は約13億9千万円。公設民営で、まちづくりや観光開発のワンテーブル(宮城県多賀城市)が指定管理者として運営する。

 4月27日に村民対象の内覧会があり、約200人が参加してスイートルームのキングサイズベッドや広々としたテラスを見学。同村の女性(71)は「落ち着いた雰囲気でゆったりできそう。県外に住む長男家族にも宿泊を勧めてみたい」と話した。

 宿泊料は季節によって異なり、1人1万2千円から。石井佳宏館長(50)は「自然豊かな村の魅力を肌で感じられる施設。あえて何もしない時間も楽しんでほしい」と呼びかける。問い合わせは栞(0868―75―3412)。

(2024年05月09日 17時45分 更新)

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