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春風亭小朝、自身作の人情話『越路吹雪物語』に自信「玉三郎さんが加わったことで成仏できた」

『越路吹雪物語』に自信をのぞかせた春風亭小朝
『越路吹雪物語』に自信をのぞかせた春風亭小朝
 歌舞伎俳優の坂東玉三郎(74)と落語家の春風亭小朝(69)が8日、都内で行われた「坂東玉三郎×春風亭小朝 歌舞伎座特別公演」取材会に登壇した。

【写真】素敵な笑顔!スーツで登壇した春風亭小朝&坂東玉三郎

 ふたりは、昨年7月に京都・南座「坂東玉三郎 夏のひととき」、今年1月大阪松竹座「坂東玉三郎 はるのひととき」で共演。この舞台が話題となり、7月25日に、東京・歌舞伎座で一夜限りの「坂東玉三郎×春風亭小朝 歌舞伎座特別公演」を開催する。

 今回上演される演目のひとつ『越路吹雪物語』は、稀代のエンターテイナー越路吹雪を題材とした小朝の人情話。小朝の語りの間に、玉三郎がシャンソンをはじめとした越路吹雪にゆかりの深い曲を歌唱する構成となっており、1月の大阪公演で初演し好評を博した。

 小朝は「『越路吹雪物語』は、随分前に自分で作りまして、何回か高座にかけていたんですが、ジグソーパズルでいう2つか3つピースが足りないような状況でした」と、自身の話に納得がいっていなかったことを告白。その原因について「1番は歌でしょうね。どう僕が語ったところで、どんな歌を歌っていたのかわからない。僕は着物着て高座でしゃべっていますから、(お客さんは)まわりの映像が浮かびにくい」と分析した。

 それが1月の大阪松竹座での公演で「玉三郎さんが実際に出て歌うことによって、すごくイメージしやすくなった。(玉三郎さんが)加わったことがすごく大きくて、やっと完結したなと」と話し、「初めてこの作品が成仏したという感じだったんです。それを玉三郎さんにお話ししたら『わたしもそう思った』っておっしゃって。2人がいいと言えば悪いはずがないので。大阪松竹座公演の評判が良すぎて『なんで東京でやらないんだ』という声をいただき、今回の公演が実現しました」とその出来に自信を見せた。

 なお今回の公演では『越路吹雪物語』以外に、三遊亭円朝口演『怪談 牡丹燈籠』より「御札はがし」も上演。三遊亭円朝の傑作のひとつである怪談噺『怪談 牡丹燈籠』は、歌舞伎でも上演を重ね、玉三郎も演出と主演で度々手掛けてきた人気作となっている。

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(2024年05月08日 15時16分 更新)

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