俳優の奥田瑛二、子役の中須翔真が7日、都内で行われた映画『かくしごと』（6月7日公開）の完成披露舞台あいさつに参加した。杏にとって8年ぶりの主演映画となる。

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　映画についての感想を求められた中須は「何を言おうかな…。そうですね、言えることは少ないんですけど…」とコメントに窮してしまう。すると奥田は「観ると、ラストで本当にあることがあるから、誰も何も言いたくないんです。言いたいことは山ほどある。でも、言いたくない。なぜならば、せっかくこれから玉手箱を開けられる皆さんがいるわけですから。そういうことです」とフォローした。

　続けて奥田が「だから、役者が決してお話が下手ってことじゃない」とちゃめっ気たっぷりに話すと、中須は「これは僕の『かくしごと』です！」とタイトルにかけて絶妙な返し。会場も大きな拍手が起き、安藤政信も「スゴい」とうなっていた。

　イベントには、杏、佐津川愛美、関根光才監督も参加した。

　本作は、『生きてるだけで、愛。』（2018年）で長編監督デビューを飾った映像クリエイター、関根光才の長編2作目。一つの＜嘘＞をきっかけに、それぞれの＜かくしごと＞が明らかになっていく、心揺さぶるヒューマン・ミステリー。原作は、ミステリー作家・北國浩二による「嘘」（※嘘＝正字）。

　その嘘は、罪か、愛か。長年確執のあった父親の認知症の介護のため、田舎へ戻った主人公・千紗子は、ある日、事故で記憶を失った少年を助ける。少年に虐待の痕を見つけた千紗子は、少年を守るため、自分が母親だと嘘をつき、一緒に暮らし始める。一つの嘘から始まった疑似親子はやがて、本物の親子のようになっていくが、そんな幸せは長くは続かなかった。

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