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北川悦吏子氏“生と死”扱うドラマをテレ東で「他局では通らなかった」 渡辺謙は2度オファー断るも「3回目にノックアウト(笑)」

『生きとし生けるもの』記者会見に出席した(左から)杉野遥亮、妻夫木聡、北川悦吏子氏、渡辺謙、原田知世、大政絢 (C)ORICON NewS inc.
『生きとし生けるもの』記者会見に出席した(左から)杉野遥亮、妻夫木聡、北川悦吏子氏、渡辺謙、原田知世、大政絢 (C)ORICON NewS inc.
 俳優の渡辺謙が5日、都内で行われたテレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル『生きとし生けるもの』(6日 後8:00)記者会見に出席した。

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 同作は、人生に悩む医者と余命宣告された患者の2人が「人は何のために生き、何を残すのか」という永遠の問いを求めながら各地をめぐるヒューマンドラマとなっている。

 北川悦吏子氏が脚本を手がける作品には、初出演となる渡辺だが「きのうメールをたぐりよせてみたら、ちょうど去年の5月くらいに(北川氏からメールで依頼を受けていた)。僕は丁寧に、自分の今の気持ちを書いたつもりだったんです」とオファーを断っていたと告白。「(北川氏から)その3倍くらいのメールが返ってきまして(笑)。PSも長くて(笑)。うわー、困ったなと。『ちょっと、今の僕の精神的には…』っていうのをまた書いたんです。そうしたら、リングのコーナーに追い詰められるようなメールが返ってきまして、3回目にノックアウトでした」と笑いを交えて振り返った。

 当の北川氏が「渡辺謙さんを想定して書いたので」と茶目っ気を交えてコメントしつつも「(渡辺も)大きな病気をやられていて、こういうお仕事嫌かなと思っていたのですが、私がひどかったのが『私も嫌だから、半分背負ってくれませんか』と書きました。本当に、死を恐れたことがある人が演じた方がいいものになるという、自分の中で悪魔のような気持ちがありました」と率直な気持ちを打ち明けた。

渡辺は「3通目のメールを読んだ時に、雪女に魅入られたので(笑)。これは逃れられないなと…」としながら「北川さんが私的にいろんな思いを持って、北川さん自身も病と向き合っている。(自分の役が)北川さんの気持ちを代弁しているみたいな役なんですよ。それは降りてきた」と熱弁。

 北川氏が「生と死を扱っていて、なかなか他局では通らなかった企画です。テレビ東京だからこそ、このキャストが集まってくれたからこそ実現したものだと思っています。私はずっと難病とともに生きてきたんですけど、私が暗いかといったら、暗いばっかりでもないし、今は楽しいし。こうやって、ここに出てこられてよかったなと思っているし、すべて、みんな日常だなと思うんです」との思いを吐露すると、渡辺も「日常の延長上に、深いテーマがあるっていう感じだと思う」と自身の見解を披露した。

 北川氏が「別にあした死ぬというわけではないのですが(死が)すごく遠い話というふうにも捉えられない。やっぱり、自分がなんで生きないといけないんだろうと思ったことがあって、そのテーマは書きたかったですね。真正面から書いてみたい」と今作への思いを語り、渡辺も「(北川が)『なんで生きていかなきゃいけないのって、すごく思うんだよね』って(言っていた)。(それに対して)僕は、自分が病気をした時に、自分が存在したことがなくなっちゃうのが、痛みとかよりも嫌だし怖いと思ったっていう話をして。自分と他者、人とどう関わるのかが、自分が生きたいっていうことの原動力というか、モチベーションになるんだよねという話をしていました」と明かした。

 最後に、渡辺は「生と死を扱っている、深い話ではあるんですけど、やっぱり、なんかある種、風のようなドラマだって思うんですよ。もちろんちょっと強風が吹いたりとか、雷雨になったりとか、いろいろな風はあるんですけど、おそらく最後は本当に心地いい、そういう風になったんじゃないかなと思うので、北川悦吏子の風を感じてもらえればと思います」とアピールしていた。

 会見にはそのほか、妻夫木聡、原田知世、杉野遥亮、大政絢も出席した。

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(2024年05月06日 06時00分 更新)

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