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駅弁でチヌのおいしさ広めよう ノリ食害防止へ県漁連など開発

クロダイの竜田揚げなど岡山の幸が味わえる駅弁「岡山海苔弁『黒』」
クロダイの竜田揚げなど岡山の幸が味わえる駅弁「岡山海苔弁『黒』」
 岡山県漁連(岡山市)などは、養殖ノリの食害を引き起こすクロダイ(チヌ)のおいしさを広めようと、駅弁「岡山海苔(のり)弁『黒』」を開発した。JR岡山駅構内の弁当店や土産物店で販売している。

 黒にちなみ、口溶けの良い早摘みのノリ▽クロダイの竜田揚げ▽勝英地域特産の黒大豆「作州黒」の煮豆―といずれも地元食材の3品が入っている。ほかに県産肉を使った鶏肉の照り焼きや牛肉のしぐれ煮など。コメも県産を使う。

 クロダイは、県が2021年度に行った人気投票「おかやま旬の魚総選挙」で秋の1位に輝いた地魚。一方、地球温暖化で水温が下がりきらず、冬場はおとなしいクロダイの活動が活発に。秋から春にかけて養殖が行われるノリの食害が深刻な問題となっている。

 駅弁はクロダイの消費拡大に向けた商品開発の第1弾。弁当製造販売の三好野本店(岡山市)、JR西日本グループのジェイアールサービスネット岡山(同)と連携した。価格は1480円。

 県漁連は「岡山の幸を幅広く味わえる弁当ができた。商品開発を続けてクロダイをおいしく食べてもらい、ノリを守りたい」としている。

(2024年05月05日 11時11分 更新)

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