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円乱高下、為替介入観測も NY円156円台、円安加速懸念

 【ニューヨーク共同】週明け29日の外国為替市場の円相場は乱高下した。アジア市場で一時1ドル=160円台を付けた後に円高ドル安が急速に進んだが、ニューヨーク市場では日米金利差を意識した円売りドル買いも根強く、29日夕に156円台を付けた。市場関係者から日本政府・日銀が円買いドル売りの為替介入を実施したとの観測が広がったが、政府は介入の有無を明らかにしていない。

 米連邦準備制度理事会(FRB)は30日~5月1日に金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)を開く予定で、パウエル議長が利下げに慎重姿勢を示せば円安が再加速する懸念がある。

 前週末は日銀が金融政策決定会合で現状の緩和政策を維持したことや植田和男総裁の記者会見での発言を受けて円安ドル高が進んだ。その後、円が急速に買い戻された。

 財務省で為替政策を指揮する神田真人財務官は30日午前、記者団の取材に「介入の有無を申し上げることはない」とした上で「過度な相場変動が投機によって発生してしまうと国民生活に悪影響を与える」と指摘した。

(2024年04月30日 11時03分 更新)

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