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パリ五輪に挑む岡山勢 真夏の祭典 郷土を沸かせる

 パリ五輪イヤーが明けた。100年ぶりに“花の都”が舞台となるスポーツの祭典は7月26日に開幕する。岡山勢はアーチェリーの中西絢哉(シーアール物流、岡山市出身)と、ライフル射撃の岡田直也(ALSOK、津山市出身)が既に代表の座を射止め、他競技の有力候補たちも佳境に入った日の丸を懸けた戦いに挑んでいる。

初の五輪で銀メダル以上に照準を定める中西絢哉
初の五輪で銀メダル以上に照準を定める中西絢哉

後悔のない「銀以上」を アーチェリー 中西絢哉

 極限の繊細さが求められる競技の「緊張感こそ魅力」と語る24歳は瀬戸際に強い。運命を分けるここぞの一本を何度となく的中させてきた。

 メダル獲得でパリ五輪出場が決まる昨夏の世界選手権(ドイツ)団体。現地入り後に体調を崩し状態が上がらず、トルコとの準決勝は自身のミスショットをきっかけに逆転負けした。しかし、直後の3位決定戦は10点満点を連発する活躍でイタリアを撃破。「やるしかないなら堂々打とう」と開き直り、本来の集中力を取り戻した。

 昨春の日本代表選考会でも圏外の5位で迎えた最終日のトーナメントで頂点に立ち、逆転で初代表をもぎ取った。アーチャーに不可欠な芯の強さは人一倍だ。数々のオファーを断り、岡山にUターン就職したのは、近大を卒業した一昨年春。地元の競技普及に貢献したいとの意志を貫いた。

 アーチェリー男子団体の日本は前回東京大会の銅が唯一の五輪メダル。「世界選手権はミスがなければ銀だった。後悔のない『銀以上』を持ち帰りたい」。歴史を塗り替え、郷土を沸かせる。...
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(2024年01月01日 05時00分 更新)

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