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三ツ山 景観復元へクロマツ植える 浅口名勝 松食い虫に強い苗木や種

三ツ山にクロマツの苗木や種を植え付ける関係者
三ツ山にクロマツの苗木や種を植え付ける関係者
 浅口市は28日、寄島町地区沖にある市名勝・三ツ山の景観復元を目指し、三つの岩山の頂上付近にクロマツの苗木や種を植え付けた。まずはしっかりと根付くよう、数年をかけて経過観察や維持管理を進める。

 三ツ山は地区の南約110メートルに位置する小島で、海抜7・5メートル程度の三つの岩山が等間隔で並ぶ。それぞれの頂上付近にはかつてクロマツが生えていたが、十数年前から松食い虫の被害などで相次いで枯死し、2012年の台風の際に最後の1本が姿を消した。

 その後、景観を取り戻してほしいと地元出身の男性が20年に市に1億円を寄付したのをきっかけに、市は自生植物の調査を行うなどクロマツ復活に向けた環境整備に取り組んでいた。

 この日は樹木医の資格を持つ金光町植木協同組合の古城富士夫代表理事(63)ら5人がボートで三ツ山に渡り、土を入れて松食い虫被害に強い品種の苗木25本や種約90粒を丁寧に植えた。29日にかけ、土の流出を防ぐための土のう約50袋を置き、作業を完了させる予定。

 市教委は「マツの成長には厳しい環境なので、必要なケアを施したい」としている。

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