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紅こうじ 県内で自主回収の動きも 小売店など 小林製薬の原料使用

紅こうじ 県内で自主回収の動きも 小売店など 小林製薬の原料使用
 小林製薬の「紅こうじ」のサプリメントを摂取した人に健康被害が出ている問題で、岡山県内のみそ製造業者や小売店などで、同社の紅こうじ原料を使った商品を自主回収する動きが広がっている。一方で、一部はサプリ用とは異なる原料であることが25日に判明。自社商品には問題がないと判断して回収や販売自粛を取りやめる業者もあり、混乱が続いている。

 みそ製造の馬場商店(備前市香登本)は、みそや甘酒など6種類を回収する方針。着払いでの送付や持ち込みで返金に応じることにしている。製造は小林製薬が問題を明らかにした22日から中止しており、馬場商店は「紅こうじ関連の商品は売り上げの約2割を占めるだけに痛手だ」と話す。

 高見味噌(みそ)店(美作市三倉田)も、みそ2種類を回収する予定。商品を受け取り、代金相当のクオカードを渡す方式を検討している。

 全国的に自主回収の動きがみられる中、小林製薬は25日夕、23年に社外に販売した16・1トンのうち、食品の着色や風味づけに用いる9・2トンは、健康被害が出た自社製品のサプリ用紅こうじとは異なり、問題の成分が含まれていないことを確認済みと公表した。

 これを受け、製粉業の半鐘屋(津山市伏見町)は25日に粉末状の紅こうじなど6種類の回収を決めたが、その直後に撤回。和菓子製造販売のくらや(同市沼)も23日から行っていた大福など3種類の販売自粛を25日に解除した。

 小売業者も対応に追われている。スーパーの仁科百貨店(倉敷市連島町連島)は23日以降、紅こうじを使った食品メーカーなどから連絡を受け次第、該当商品を回収するよう指示。25日時点でみそや日本酒など5種類が対象で、レシートがあれば返金する。ドラッグストアのププレひまわり(福山市西新涯町)は22日、岡山県内30店を含む全135店舗に、小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」を店頭から撤去するよう通達した。返金はレシートの有無にかかわらず応じる。

 県生活衛生課によると、備中保健所管内の食肉製品会社も自主回収の意向を示しているという。

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