来春のセンバツにつながる秋の岡山県高校野球大会（山陽新聞社後援）は２３日、地区予選を突破した２０チームが出場し倉敷市のマスカットスタジアムなど３球場で開幕。１、２回戦計７試合があり、理大付、岡山東商、倉敷工、総社南、金光学園などが初戦を突破した。

　２回戦では、理大付が延長十一回タイブレークの末、６―５の逆転サヨナラで関西を下し、岡山東商は今夏の岡山大会準優勝の倉敷商を６―５で撃破。倉敷工は津山商に勝ち、ベスト８進出を決めた。

　１回戦では、総社南が津山工を４―２で破り、３４年ぶりとなる秋の県大会１勝。金光学園は作陽学園に２―１でサヨナラ勝ちし、商大付、城東も２回戦に駒を進めた。

　第２日の２４日は同スタジアムと倉敷市営球場で２回戦の残り５試合を行い、８強が出そろう。今大会の上位４校は、５年ぶりに岡山で開催される中国大会（１０月２７日開幕）の出場権を得る。

▽２回戦

関西
００２００００００２１｜５
０１０００００１０２2x｜６
理大付
（延長十一回、十回からタイブレーク）

▽二塁打　桜木、鷹取

　【評】理大付は延長タイブレークの十一回、２死満塁から豊村、是近の連続適時打で逆転サヨナラ勝ち。十回は是近、平賀の犠飛で追い付くなど３度の劣勢をはね返した。左腕帆北が救援の６回1/3を被安打１と快投。

　関西は惜敗。山本、西村の継投で計１２奪三振と投手力は見せた。

倉敷商
０００２０００３０｜５
２００３１０００Ｘ｜６
岡山東商

▽三塁打　相野▽二塁打　妹尾、高本

　【評】岡山東商は一回２死二、三塁から今井、相野の連続適時打で２点を先制。四回は３連続の押し出し四死球で勝ち越し、五回は２死三塁から片山が右前適時打としぶとく攻めた。左右４投手の継投で逃げ切った。

　倉敷商は４四死球を与えた四回の守備、４併殺の攻撃とも空回りした。

倉敷工
１３１１００４｜１０
０２０００１０｜３
津山商
（七回コールド）

▽本塁打　坂爪
▽三塁打　西岡、池上、山本▽二塁打　橋井、内田

　【評】倉敷工が序盤から得点を重ねた。１―０の二回、坂爪の右前適時打などで３点を奪うと、三、四回にも加点。七回は内田の左翼線二塁打や坂爪のランニング２点本塁打など４長短打を集め、勝負を決定づけた。

　津山商は中盤まで食い下がったが、及ばなかった。

▽１回戦

津山工
００００００１１０｜２
０００２００１１Ｘ｜４
総社南

▽本塁打　坪井
▽二塁打　岩村▽暴投　芦田

　【評】総社南は四回２死一、二塁から岸本の中前打が敵失を誘う間に２点を先取。失点した直後の七、八回は山田の適時打と坪井のソロで得点を挙げ、流れを渡さなかった。右腕石垣は要所を締め、２失点完投。

　津山工は八回、竹内の中前打で１点差に迫った後の２死満塁を生かせなかった。

作陽学園
０００００１０００｜１
０００００１００1x｜２
金光学園

▽三塁打　下中▽二塁打　辻井▽捕逸　下中

　【評】引き締まった好ゲームを金光学園がサヨナラでものにした。１―１の九回、四球で出た佐伯を犠打で送り、１死二塁から中田が右翼線に決勝打を放った。佐伯、高橋の継投も決まった。

　作陽学園は六回に下中の適時三塁打で先制。先発左腕藤原が好投し、バックも無失策、２併殺とよく守った。

商大付
０００１０６００１｜８
００００１１１０１｜４
西大寺

▽二塁打　長谷川、小野、小椋▽暴投　竹中

　【評】商大付が鮮やかな集中打を見せた。１―１の六回、無死一塁から遠藤、長谷川、岩谷の３連打で３点を勝ち越し。２死後に再び３連打を浴びせ、３点を加えた。長谷川は３安打３打点の活躍。

　西大寺は終盤に追い上げたが、九回１死満塁は小椋の犠飛の１点にとどまった。

津山高専
０００００００｜０
０００５２０Ｘ｜７
城東
（七回コールド）

▽三塁打　国定▽暴投　山下

　【評】城東は先発全員の１１安打７得点で快勝した。四回１死二塁から国定の左中間三塁打で均衡を破ると、さらに森、那須、鳥越の連続安打などで一挙５点を奪い、主導権を握った。８盗塁の機動力も光った。

　津山高専は打線が２安打と元気なく、無得点に終わった。