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夏休み 親子で県内ミュージアムへ 謎解きや昆虫の美、多彩な企画

「美術品から、みっけ!」で初公開された池田綱政作の「狐之絵」。「かまわぬ」模様の着物はどこかな?
「美術品から、みっけ!」で初公開された池田綱政作の「狐之絵」。「かまわぬ」模様の着物はどこかな?
色鮮やかなチョウ類などの標本がずらりと並ぶ「きらめき☆ときめき昆虫展」
色鮮やかなチョウ類などの標本がずらりと並ぶ「きらめき☆ときめき昆虫展」
夏休み 親子で県内ミュージアムへ 謎解きや昆虫の美、多彩な企画
 夏休みが始まった。岡山県内の美術館や博物館では、今年も親子で楽しめる展示や企画が用意されている。クイズを解きながら美術作品を鑑賞したり、選りすぐりの昆虫標本を紹介したり…。コロナ禍で遠出が難しい今だからこそ、身近なミュージアムで芸術や科学に親しんでみては―。

 〈「細けぇことは気にせん」という、江戸時代の町人の心意気を表す着物はどれかな?〉

 林原美術館(岡山市北区丸の内)で開催中の企画展「美術品から、みっけ!」(9月5日まで)。江戸時代岡山藩の2代藩主池田綱政(1638~1714年)が、人々の暮らしぶりを擬人化したキツネの姿で描いた初公開の絵画「狐之絵」に、問題が添えてある。

 絵の中で、キツネたちは旅をしたり、商売に精を出したり。江戸中期の風俗が、手に取るように分かる。問題の答えは呉服屋にあった。1匹の着物をよく見ると、「鎌」と「輪」の絵と「ぬ」の文字が確認できる。「かま・わ・ぬ」と読ませ、当時流行した図柄。粋に着こなすキツネの顔も、何となく自慢げだ。

 館内には池田家伝来品を中心に書画や武具、装束など44点が並ぶ。約100人の福の神を描いた「百福図」では〈池田家の家紋・輪蝶紋が入った杯を持っている1人はどこ?〉、大きなトンボの前立(まえだて)が付いた兜(かぶと)では、〈この虫が武士に好まれた理由は?〉と問い掛ける。

 謎解きをしながら一巡すれば、江戸や明治の時代を生きた人々の考え方や常識、風習などが学べる。植野哲也主任学芸員は「親子で『あった』『分かった』と楽しんで、作品の意味や生まれた背景に思いを巡らせてほしい」と話す。

 倉敷市立自然史博物館(倉敷市中央)の特別展「きらめき☆ときめき昆虫展」(9月12日まで)は、昆虫の美がテーマ。同館が収蔵する約58万点の標本から、学芸員が輝きや色彩を基準に約8800点を厳選。展示室いっぱいに並ぶ様子は壮観だ。

 南米原産で、鮮やかなコバルトブルーの羽根が目を引くモルフォチョウ、オセアニアに生息するニジイロクワガタは、全身が七色に輝く。「光の反射や色素など、色の仕組みは虫それぞれ。昆虫は苦手という人も、展示を見れば魅力に気付いてもらえるはず」と昆虫担当の奥島雄一学芸員。アオカナブン、ハンミョウ、タマムシといった国内の虫たちの標本は、身近な自然の中にも目を凝らせば小さな“美”が潜んでいることを教えてくれる。

 昨今の刀剣ブームで子どもたちからも注目を集める備前長船刀剣博物館(瀬戸内市長船町長船)は、30日から夏季特別展「武将・名家の品格 受け継がれた刀剣」(9月12日まで)を開催。上杉謙信の愛刀「太刀 無銘一文字(山鳥毛)」(国宝)、徳川家康の流れをくむ高松藩主松平家伝来の「太刀 無銘(伝国俊)」(岡山県指定重要文化財)など、名将ゆかりの逸品が集う。参加型なら招き猫美術館(岡山市北区金山寺)の「招き猫美術館でたのしい夏休み」(8月31日まで)。連日、絵付けによるオリジナル招き猫作り(1700円)が体験できる。

(2021年07月23日 11時03分 更新)

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