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『キュクロプス』 ギラついた池内万作が、とにかくかっこいい

(C)2018 Norichika OBA
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 今では誰もが知っている『カメラを止めるな!』や、『岬の兄妹』など、最近は多くのインディペンデント映画の良作が日本に誕生しています。本作は、2010年に染谷将太を主演に迎え長編監督作品『ノラ』を発表した大庭功睦監督による長編第2弾。

 「怖い絵」としても知られるフランスの画家、オディロン・ルドンの絵画「キュクロプス」に発想を得たという本作は、妻を殺された上に濡れ衣を着せられて投獄された男の復讐劇をハードボイルドに描いた作品。自分自身を嵌めた犯人を突き止め、復讐の準備をする一方で、事件のトラウマが蘇り、苦しむ男を池内万作が好演。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2018では、シネガーアワードと北海道知事賞を受賞しました。

 初めてこの作品を観たとき、全編に流れる夜の闇とヒリヒリとした感じがとても懐かしくて、ひたいに汗をかき、拳銃を片手に狂気じみた目をした池内がとにかくかっこよかった。正直、最近のノワールものは韓国映画がとても強くて、日本ではあまり良作が生まれていないと思っていたのですが、日本映画でもこんなにかっこよくて、ザラついたノワールが撮れるのか!と大喜びしました。自主映画だからと侮るなかれ、逆に今の上映期間を逃したら観られるか分かりません。少しでも興味があれば、ぜひ観てもらいたい作品です。★★★★☆(森田真帆)
監督:大庭功睦
出演:池内万作、斉藤悠、佐藤貢三
5月3日(金)から全国順次公開

(2019年04月30日 08時07分 更新)

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