岡山発映画ニュース
阿部さんら「とんび」ロケ地訪問 浅口で御礼会見
津山市出身の作家重松清さんのベストセラー小説を映画化し、現在上映中の「とんび」の主要なロケ地になった浅口市金光町大谷地区の商店街を23日、瀬々敬久監督と主演の阿部寛さん、北村匠海さんが訪れ、撮影の思い出や地域への思いを語った。
岡山県フィルムコミッション協議会が企画した公開御礼会見で訪れた3人は、映画の街並みを再現した商店街に敷かれたレッドカーペットを歩いて登場。住民約300人の拍手に笑顔で応じた。
阿部さんは「地元の大工さんが撮影当時のままのセットを作ってくれていてびっくりしている。そういう温かさもあり、皆さんと家族のように撮影できたことがうれしかった」と語った。北村さんは「おいしいご飯が現場を盛り上げてくれた。現地の方が魚を焼いてくれたことも」とエピソードを紹介し、瀬々監督は「皆さんのおかげですてきな映画になった。岡山でまた撮影したい」と話した。
地元住民約30人が映画さながらにみこしを担いで登場するサプライズもあり、3人と一緒に記念写真に納まった。
夫婦でエキストラ出演した参加者(43)=同市=は「間近で演技を見て感動した。最近は映画を見た人たちで商店街がにぎわっていてうれしい」と話していた。
「とんび」は瀬戸内海に面したまちを舞台に、事故で妻を失ったヤス(阿部さん)と息子アキラ(北村さん)の絆を、周囲の人々の人間模様とともに描いた。浅口、倉敷、笠岡市や美咲町など県内8市町で撮影された。
◇
映画「とんび」のロケ地、岡山県浅口市で23日行われた公開御礼会見で、主演の阿部寛さん、北村匠海さん、瀬々敬久監督が集まった住民を前にあいさつした。
皆さん帰ってきました。この町が明るく僕たちの撮影を見守ってくれたので素晴らしく温かい映画ができた。商店街の人々をはじめ岡山の人々は優しくおおらかで、一定の距離を取って応援してくださり励みになった。多くのエキストラの方も出演してくれて、皆さんと家族のように撮影できてうれしかった。今日は地元の大工さんが撮影当時のままのセットを作ってくれてびっくりした。(撮影していた日々を)昨日のことのように思い出す。そういう温かさが常にあって、映画「とんび」にふさわしい空気が流れていた。1カ月近く岡山に滞在したが、常に心穏やかに撮影できたのは岡山の皆さんのおかげで、皆さんとつくり上げた映画。時代は変わっても、人は根底に助け合う心を持っていると思う。この作品に参加したことをあらためて誇りに思う。これからもずっと色んな世界につながって、響いてほしいと思う一作。また瀬々監督が岡山で撮る時、どんな役でもいいので出演したい。
本当歩いているだけで懐かしい。映画の中でもそうだが、人と人をつなげる場所だった。さっき話した方から「この映画が地域を盛り上げ、人と人とのつながりを生んだ。ありがとう」と言われてじんわりとした。「とんび」という作品でこの町に生きることができて本当に良かった。僕自身映画を見て泣いたが、作品の持つ温かさ、柔らかさはこの町がつくり上げていると思う。温かいご飯が現場をさらに盛り上げてくれ、現地の人が魚を焼いてくれたこともあった。他にもいっぱいロケ地があるが、一番ここが懐かしく感じるし、ここに住んでいる人がうらやましい。こういうところに住みたいと思う。岡山という土地から生まれた「とんび」は日本だけでなく世界中に届けたい映画。きっとまだまだどこまでもこの映画は飛んでいくと思う。
ロケハンで来た時、ここがいいなと思ったが間違いなかった。懐かしい感じがありつつも生活感があるとの印象は、今帰ってきても変わらない。原作者の重松さんが岡山出身で、自伝的な要素もあるから、岡山で撮影したいという思いがあった。皆さんのおかげですてきな映画が完成し、無事公開を迎えることができた。この映画はヤスとアキラ以外にも魅力的な登場人物がたくさん出てくる。皆さんも誰彼なしに感情移入できると思う。あの時代はよかったという話ではなく、今の時代にバトンタッチしていく、人々の思いを次へつなげていくつもりで作った。また岡山で撮影したいと思っているので、その時はよろしくお願いします。
岡山県フィルムコミッション協議会が企画した公開御礼会見で訪れた3人は、映画の街並みを再現した商店街に敷かれたレッドカーペットを歩いて登場。住民約300人の拍手に笑顔で応じた。
阿部さんは「地元の大工さんが撮影当時のままのセットを作ってくれていてびっくりしている。そういう温かさもあり、皆さんと家族のように撮影できたことがうれしかった」と語った。北村さんは「おいしいご飯が現場を盛り上げてくれた。現地の方が魚を焼いてくれたことも」とエピソードを紹介し、瀬々監督は「皆さんのおかげですてきな映画になった。岡山でまた撮影したい」と話した。
地元住民約30人が映画さながらにみこしを担いで登場するサプライズもあり、3人と一緒に記念写真に納まった。
夫婦でエキストラ出演した参加者(43)=同市=は「間近で演技を見て感動した。最近は映画を見た人たちで商店街がにぎわっていてうれしい」と話していた。
「とんび」は瀬戸内海に面したまちを舞台に、事故で妻を失ったヤス(阿部さん)と息子アキラ(北村さん)の絆を、周囲の人々の人間模様とともに描いた。浅口、倉敷、笠岡市や美咲町など県内8市町で撮影された。
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映画「とんび」のロケ地、岡山県浅口市で23日行われた公開御礼会見で、主演の阿部寛さん、北村匠海さん、瀬々敬久監督が集まった住民を前にあいさつした。
阿部寛さん
皆さん帰ってきました。この町が明るく僕たちの撮影を見守ってくれたので素晴らしく温かい映画ができた。商店街の人々をはじめ岡山の人々は優しくおおらかで、一定の距離を取って応援してくださり励みになった。多くのエキストラの方も出演してくれて、皆さんと家族のように撮影できてうれしかった。今日は地元の大工さんが撮影当時のままのセットを作ってくれてびっくりした。(撮影していた日々を)昨日のことのように思い出す。そういう温かさが常にあって、映画「とんび」にふさわしい空気が流れていた。1カ月近く岡山に滞在したが、常に心穏やかに撮影できたのは岡山の皆さんのおかげで、皆さんとつくり上げた映画。時代は変わっても、人は根底に助け合う心を持っていると思う。この作品に参加したことをあらためて誇りに思う。これからもずっと色んな世界につながって、響いてほしいと思う一作。また瀬々監督が岡山で撮る時、どんな役でもいいので出演したい。
北村匠海さん
本当歩いているだけで懐かしい。映画の中でもそうだが、人と人をつなげる場所だった。さっき話した方から「この映画が地域を盛り上げ、人と人とのつながりを生んだ。ありがとう」と言われてじんわりとした。「とんび」という作品でこの町に生きることができて本当に良かった。僕自身映画を見て泣いたが、作品の持つ温かさ、柔らかさはこの町がつくり上げていると思う。温かいご飯が現場をさらに盛り上げてくれ、現地の人が魚を焼いてくれたこともあった。他にもいっぱいロケ地があるが、一番ここが懐かしく感じるし、ここに住んでいる人がうらやましい。こういうところに住みたいと思う。岡山という土地から生まれた「とんび」は日本だけでなく世界中に届けたい映画。きっとまだまだどこまでもこの映画は飛んでいくと思う。
瀬々敬久監督
ロケハンで来た時、ここがいいなと思ったが間違いなかった。懐かしい感じがありつつも生活感があるとの印象は、今帰ってきても変わらない。原作者の重松さんが岡山出身で、自伝的な要素もあるから、岡山で撮影したいという思いがあった。皆さんのおかげですてきな映画が完成し、無事公開を迎えることができた。この映画はヤスとアキラ以外にも魅力的な登場人物がたくさん出てくる。皆さんも誰彼なしに感情移入できると思う。あの時代はよかったという話ではなく、今の時代にバトンタッチしていく、人々の思いを次へつなげていくつもりで作った。また岡山で撮影したいと思っているので、その時はよろしくお願いします。
(2022年04月23日 21時28分 更新)
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