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河合知則 先生

痔と思って放置、直腸がんだった

Q:65歳の男性です。3週間前、便が赤くなりました。トイレで温水洗浄すると、水が赤くなってお尻も痛いのです。便秘のような症状もあります。痔(じ)と思って放置していたところ直腸がんが見つかりました。

A:便通に異常がある場合は早めに大腸カメラの受診を

 近年、大腸がんの死亡率がどんどん上がり、女性では1位、男性では3位になっています(1位は肺がん)。大腸がん・直腸がんを合わせると70%を占め、このまま推移すれば2020年には男女とも1位になることも予想されます。肛門から出血がある病気のうち、1位は痔ですが、2位は大腸がんと大腸ポリープです。大腸がんの場合は、排便後に1回突然出血し、後は出なくなることも多いので、放置されて進行することが多いのです。

 左側大腸がんでは赤い血便、右側大腸がんでは黒い便が出ることがあり、がんが大きくなれば「しこり」として触れる場合もあります。また、直腸がんであれば、便秘が進むと細い腫瘍のすき間から少しずつ便を出そうとするため、腸のぜん動が起こり、下痢になることがあります。下痢が便秘になったり、逆に便秘が下痢になったりと、便通に異常がある場合は、早めに大腸カメラを受けることをおすすめします。

<大腸がんチェック>

❶家族にがんの既往歴がある
❷硬い便と軟便を繰り返す
❸腹痛がある
❹普段は普通便または硬い便なのに、最近下痢便になった
❺❹と反対に、下痢便から便秘になった
❻過去にポリープがあった
❼便に出血がある

先生紹介

  • 河合知則 先生

    新倉敷胃腸肛門外科

    倉敷市玉島1719

    086-525-5001

    新倉敷胃腸肛門外科 院長 医学博士。ケアハウスあいの泉 理事長。有料老人ホームあいの泉 理事長。1968年東京医科大学卒業。岡山大学医学部大学院修了。岡山大学第一外科、尾道市立市民病院など経て85年開業。日本大腸肛門病学会専門医、日本外科学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医。

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