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山を活用して作州地域の活性化 コース整備やトレラン大会創設  

鏡野町が整備したトレッキングコース「高清水トレイル」で自然を満喫するイベント参加者
鏡野町が整備したトレッキングコース「高清水トレイル」で自然を満喫するイベント参加者
 中国山地に抱かれた作州地域で、トレッキングや山道を走るトレイルランニング(通称トレラン)を地域活性化に役立てる動きが広がっている。山頂を目指すだけではない山の楽しみ方を発信。自治体や住民団体がコース整備や大会開催を通じ、より多くの人を呼び込もうとしている。

 岡山県内外の約180人がカラマツやミズナラといった植物を見ながら爽やかな汗を流した。

 鏡野町上斎原地区で13日にあった環境スポーツイベント「SEA TO SUMMIT」。奥津湖でのカヤック、自転車に続いて行われた山歩きは、町が整備しているトレッキングコース「高清水トレイル」の途中にある高清水高原(950メートル)がゴールとなった。

 「歩きやすくてペットも連れて来られる。縦走にも挑戦してみたい」と自営業の参加者(45)=倉敷市。初めて訪れたというコースを満喫し、笑顔を見せた。

 町のシンボル

 高清水トレイルは、鏡野町が町内の豊かな森林資源の“シンボル”にしようと、2年前から整備。人形峠(738メートル)から伯州山(1044メートル)までの全長8・1キロのうち、高清水高原までの1・6キロを今年4月に先行オープンさせた。

 ヒノキのチップを敷き詰めた遊歩道からは、条件が良ければ大山(鳥取県)など山陰の景色も眺められる。町は3回目を迎えた「SEA TO SUMMIT」で連携するアウトドア用品大手モンベル(大阪市)などとも協力し、山岳雑誌での紹介や町内の観光・宿泊施設と組み合わせた観光プランの提案などで誘客を図る方針だ。

 全面開通は11月7日で、「周辺施設を含めた地図も作成中。スポーツイベントも検討したい」と町産業観光課。近隣では奈義町などもコースを整備済みで、相乗効果により地域全体の集客力も高まりそうだ。

 大会相次ぐ

 マラソンと登山を組み合わせたようなトレランも近年、相次いで大会が創設された。

 16年に新庄村と真庭市蒜山地域で始まり、昨年は津山市勝北地域と奈義町にまたがる那岐山系でもスタート。県内最高峰の後山(1344メートル)がある美作市東粟倉地域では今年5月に初めて開かれた。

 いずれの大会も地元住民らが特産品を振る舞うなど、温かくもてなした。50キロと26キロの2コースが設けられた東粟倉地域では、選手が手延べそうめんを食べたり、後山から湧き出す名水を頭からかぶって体を冷やしたりして、「来年も来たい」との声も上がった。

 那岐山系の大会は作州地域の大会で過去最多となる約700人が出場。中四国地方でトレラン大会を多く手掛ける一般社団法人「ITADAKI」(広島市)によると、参加者は増加傾向で「アウトドアブームや若年層への人気の拡大などが影響している」と話す。

 那岐山系の大会実行委員長でトレラン歴約10年の会社員三村文彦さん(49)=津山市=は「もっと地域を巻き込むのが目標。県北には人の手が入らなくなって荒れた山も多く、大会を通じて山への関心を高めたい」と話している。

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