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〈 復興の 思い句にして 全国へ 〉 真備中生徒“新聞”にまとめ発信

真備中生徒が被災体験で感じたことをつづったはがきサイズの新聞
真備中生徒が被災体験で感じたことをつづったはがきサイズの新聞
 〈増えていけ 家のあかりよ 増えていけ〉…。倉敷市立真備中(同市真備町箭田)の1年生が、昨年7月の西日本豪雨での被災体験を通じて感じ、伝えたい思いを「五七五」の句にしたため、はがきサイズの“新聞”にまとめて全国に発信している。句には町の復興を願い、自分たちが地域を明るくしていくという決意がにじんでいる。

 豪雨で校舎が浸水した同中は現在、真備東中(同町辻田)のグラウンドに整備されたプレハブ校舎で授業を行っている。1年生の2クラス計54人は1月下旬、2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県女川町の中学生が当時、思いを五七五につづったことを国語の授業で知り、自分たちも表現しようと取り組んだ。

 水川将希さん(13)は多くの人命や財産が濁流に奪われたが、大切な思い出は心に残っているとして〈思い出は 心の中に いつまでも〉、川原陽菜さん(13)は〈被災して いつもの幸せ 今気づく〉と、率直な思いを表現。吹奏楽部の間野初音さん(13)は豪雨後のコンクールで金賞を受賞し、音楽で町を元気にしたいと、〈届けたい 笑顔あふれる 音楽を〉としたためた。

 はがきサイズのカードに、17字に込めた思いやイラストなどを書き加え、小さな新聞が完成。豪雨後に学用品を提供してくれたり、応援メッセージを寄せてくれたりした熊本や宮城県、東京都の学校や少年団など36カ所にお礼の気持ちを込めて発送した。

 その後、取り組みを知った地方紙・岩手日報(盛岡市)から取材を受け、東日本大震災の発生から8年となる3月11日に発行予定の同紙号外に掲載されることになった。今月12日の授業では号外用に頼まれたクラスとしてのメッセージを話し合い、〈落ちた分 上って行こう この先も〉〈一人じゃないよ 仲間がいる〉と、両クラスとも前向きな言葉を掲載してもらうことにした。

 授業を担当している高橋恵子教諭は「生徒たちの句からは、困難を乗り越えていくという思いが感じられた。もとの真備を取り戻したいとの強い気持ちがあるからこそ、未来に向かう表現につながったのではないか」と話している。

西日本豪雨

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