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「必ず宝木を」裸衆が激しい攻防 地元住民と思い一つの西大寺会陽

垢離取り場の冷水に入り、心身を清める男衆=16日午後7時55分
垢離取り場の冷水に入り、心身を清める男衆=16日午後7時55分
仲間と肩を組み、「わっしょい!わっしょい!」と声を張り上げて境内を練る男たち=16日午後9時9分
仲間と肩を組み、「わっしょい!わっしょい!」と声を張り上げて境内を練る男たち=16日午後9時9分
 西大寺会陽本番を迎えた16日、西大寺観音院(岡山市東区西大寺中)一帯は特別な空気に包まれた。500年以上続く歴史に自身の名を刻もうと宝木(しんぎ)を目指す裸衆、地域に根付く伝統を脇で支える住民…。それぞれの思いが一つになり、祭りムードは最高潮に達した。

 冷たい風が吹く西大寺観音院。夕方になると、白いまわし姿の男たちが集まってきた。

 地元住民らは当日の参加者向けにまわしや足袋を販売したり、着付けを手伝ったりして裸衆をサポート。門前町の玩具店主の男性(55)は「自分のテンションも上がり、福をお裾分けしてもらえる気がしてくる」と話す。

 日が沈み、花火が夜空を染めると、境内のボルテージも高まってくる。威勢の良い掛け声を上げながら練り歩く「地練り」が活発になり、冷水がたまった垢離(こり)取り場に次々と駆け込む男たち。初参加の会社員男性(35)=埼玉県所沢市=は「関東にはない祭りでワクワクする。冷たさは全く感じない」と気合十分だ。

 午後10時の宝木投下まで1時間。大床は男たちで埋まり、好位置を確保しようと、既に激しい攻防が繰り広げられている。

 御福窓の真下に陣取った会社員男性(40)=岡山市中区=は「これから押し合いが激しくなるが、何とかこの場所をキープしたい」。総社市の農業男性(36)は「西日本豪雨で仲間の畑が大きな被害を受けた。一日も早い復興と豊作のために、必ず宝木を持ち帰る」。力強く語ると、男たちの渦に飛び込んでいった。

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