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水浸しの惨状に「雨憎い」 住民落胆、片付け追われ

 大雨で浸水して、茶色い水が残る愛知県豊橋市内=3日午後1時10分(共同通信社ヘリから)
 大雨で浸水して、茶色い水が残る愛知県豊橋市内=3日午後1時10分(共同通信社ヘリから)
 記録的大雨に見舞われた愛知県豊橋市や浜松市の住民は、迫り来る水や土砂に不安な夜を過ごした。3日、明けてあらわになった水浸しの惨状に「雨が憎い」。汗を拭い片付けに打ち込もうとする姿に、やるせなさがにじんだ。

 豊橋市内で大きく蛇行する豊川。農地や住宅が点在する脇の平地は、褐色の水に満ちていた。同市の岡田佳久さん(45)が経営するバイク店は床のタイルが散乱し、バイクや機材も泥だらけに。「1年は再開できない」と力なく話した。

 自営業藤井真代さん(59)は「土地が低く水に漬かりやすい地域だが、敷地にまで達したのは子どもの頃以来」と驚きを隠さない。浸水した自宅の倉庫から泥をかき出し、耕運機などを乾かす作業に追われた。

 40代女性の農業用ハウスは電気系統が故障。室温調整が難しくなり、栽培するナスへの悪影響が懸念される。「天候なので仕方がないが、雨が憎い」。蒸し暑いハウス内に散らかった農機具を、汗だくになりながら片付けていた。

 浜松市西区協和町では、崩れた住宅から男性が救助された。

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