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新たな「プレーパーク」整備進む 備前、世代超えた交流願い手作り

手作りで整備しているプレーパーク。23年度はあずまやや保育施設の園舎を設ける=4日
手作りで整備しているプレーパーク。23年度はあずまやや保育施設の園舎を設ける=4日
桜の苗を植える親子連れ
桜の苗を植える親子連れ
 子育て支援のNPO法人・備前プレーパークの会(備前市久々井)による新たな「プレーパーク」(同所)の整備が進んでいる。緑の中で子どもが伸び伸びと過ごせる遊び場。多世代交流の拠点にもする考えで、活動に賛同する仲間を集めて手作りする。樹木を植え、2023年度は憩いの場や保育施設の園舎を設ける計画だ。

 同NPO事務所近くの耕作放棄地だった土地(約1100平方メートル)を活用。地域住民や建築士、造園業者といった岡山県内各地の専門家も協力している。

 今は数基の手作り木製遊具があるくらい。23年度中に憩いの場となるあずまや(9平方メートル)2棟と、同NPOが運営する認可外保育施設「森っこえん」の園舎と交流スペースを兼ねた建物(35平方メートル)を設ける。園舎の一部はくぎを使わずに組み立てられる木造キットを利用。土壁の材料は子どもたちの泥遊びでできたものを使う。

 緑を育むため4日には森っこえんの園児や保護者、協力者ら約100人が集まり植樹。桜10本と、園児の「食べ物がなる木がいい」「クワガタに来てほしい」との声も聞き、ブルーベリー、レモンといった果樹やコナラなど約20本を植えた。

 整備計画は本年度、公益財団法人・都市緑化機構と一般社団法人・第一生命財団主催の「緑の環境プラン大賞」でコミュニティ大賞を受賞。公益財団法人・緑進協会からは桜の苗木が寄贈された。

 同NPOは引き続き整備に協力してくれる仲間を募っている。北口ひろみ代表理事は「縁がつながる場にして、世代を超えた温かいコミュニティーを築きたい」と話している。

 山陽新聞社は地域の方々と連携して課題解決や魅力の創出を図る「吉備の環(わ)アクション」として、プレーパークに関する動きを報道。子どもを育む地域社会の在り方を探っていく。

 備前プレーパークの会 2005年に子育て支援活動を始め、09年から備前市内の里山でプレーパーク(遊び場)事業を展開。小規模保育園も運営している。問い合わせは電話(0869―63―3332)。

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