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家庭ですしの購入額が最も増える…

 家庭ですしの購入額が最も増える月は2月である。国の家計調査によると、他の月より3割ほど多い。節分に恵方巻きを食べる習慣が定着してきたためだ。岡山県は験を担ぐ人が多いのか、昨年2月の1世帯当たり購入額が中国5県でトップだった▼恵方巻きは関西発祥とされ、縁起の良い方角を向いて無言で丸かぶりすると願いが通じるという習わしもある。コンビニやスーパーが宣伝したこともあって2000年前後に急速に広まった▼恵方巻きの名称は、本紙には06年に初めて登場。最近はほぼ毎年、地元店の品ぞろえなどが記事になっている▼景気が上向いた15年は、青森県大間産マグロなど高級具材入りの商品が多く並んだ。20年は売れ残りの廃棄問題を踏まえ予約販売や食べ切りサイズが増えた。21年は新型コロナウイルス禍による巣ごもり需要を当て込み、ホテルなどの新規参入が相次いだ▼先日の紙面には、今年は原材料価格の高騰を受けて1、2割値上げする店が目立つとあった。縁起物にも物価上昇の波が及んでいる▼きょうは節分。豆まきも恵方巻きも、季節の変わり目に当たり邪気を払い、福を呼ぶ意味が込められている。世界平和に疫病退散、物価高に負けない賃上げも…。願い事はいくつも浮かぶ。昨年より少し奮発して予約した。その分、余計にかなえば万々歳だが。

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