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寒そうめん 冬の陽光に白く輝く 浅口で生産最盛期、門干し作業も

冬の陽光を浴び、輝くそうめん=浅口市
冬の陽光を浴び、輝くそうめん=浅口市
 手延べ麺の産地・浅口市鴨方町地区で、寒そうめん作りが最盛期を迎えている。晴れた日には屋外で麺を延ばす昔ながらの「門(かど)干し」の作業風景が見られ、白い麺が冬の陽光に輝いている。

 作業は空気が乾燥する冬場が適しており、日光に当てると麺がひときわ白くなり、風味も増すという。河田紘志さん(81)=同市=の作業場では、竹箸で生地を約2メートルの長さになるまで丁寧に延ばし、3時間ほど天日にさらす。乾燥させて切りそろえた後、岡山県内をはじめ、北海道や沖縄県など全国に出荷する。

 鴨方町手延(てのべ)素麺(そうめん)生産者協議会(10業者)などによると、近年は屋内乾燥が主流。天日にさらすのは河田さんだけといい、「空気がきれいといった良い環境がなければできない。今季も良質な麺が出荷できており、手間はかかるが伝統を守りたい」と力を込める。

 寒そうめん作りは3月末ごろまで続く。

井笠

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