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「国産小麦100%」という表示…

 「国産小麦100%」という表示にひかれ、スーパーのワゴンに積まれていたカステラを買った。正直なところ、輸入小麦との味の違いは分からなかったが、少しばかり、ぜいたくをした気分になった▼小麦粉は別名、メリケン粉と呼ばれる。「アメリカン」が変化したものだ。国内で出回る小麦は、カナダを含めた北米産が7割以上を占める。おおむねアメリカンと言って間違いではない▼だが最近は、国際的な穀物需要の高まりやウクライナ危機の影響で輸入小麦が高騰している。カステラの製造元はこうした動きも踏まえ、国産を売りにした商品を企画したのだろう▼小麦は乾燥した気候を好む作物で、雨が少ない瀬戸内地域は、かつては国内有数の産地だった。岡山、香川産は兵庫産とともに「3県もの」と称され、品質の高さで知られていた▼今は、国産小麦の主流は北海道産である。道が加工業者や飲食店などに呼びかけて、輸入小麦を地元産にチェンジする運動「麦チェン」を展開している。年によっては道内需要の半分ほどを賄う▼岡山も産地の復活がならないものか。津山市周辺では小麦の作付け拡大や、高品質な品種への切り替えが進みつつある。県内には小麦を用いる菓子や製麺、製パン工場も多い。北海道に続いて麦チェンが広がれば、国産原料のメリケン粉に勢いがつく。

滴一滴

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