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県内「第7波」で病床使用率上昇 人手不足、一般医療へ影響も

コロナに感染して入院する患者をケアする岡山医療センターの医療従事者=3日(同医療センター提供、画像の一部を加工しています)
コロナに感染して入院する患者をケアする岡山医療センターの医療従事者=3日(同医療センター提供、画像の一部を加工しています)
県内「第7波」で病床使用率上昇 人手不足、一般医療へ影響も
 新型コロナウイルスの流行「第7波」の影響で、1日当たりの新規感染者数が高止まりする中、岡山県内のコロナ患者向け病床が埋まりつつある。県が確保する584床の使用率(12日午後5時時点)は61・3%で、うち重症者用は17・6%。全体の使用率は、病床逼迫(ひっぱく)の目安とされる50%を大きく超え、一般医療に影響が及ぶ医療機関もある。

 重症用4床、軽症・中等症用14床の計18床がある岡山赤十字病院(岡山市)。11日時点で入院するコロナ患者は21人で、緊急的に個室を転用して対応している。

 7月中旬までの患者は5人程度だったが、第7波の襲来で同19日から増え始め、8月3日には満床に。退院や転院で空きは出るが、すぐに埋まるという。

 その多くは、今年に入り始まった第6波と同様、基礎疾患がある高齢者だが、妊婦や子どももいる。高齢者は食事や着替えの介助、妊婦は胎児の健康観察などが必要で、多くの人手を割かなければならない。8日以降、コロナ感染などで、医師や看護師ら約780人のうち、約40人が出勤できない日もあり、マンパワーが不足する。

 辻尚志院長は「急を要さない手術の延期を3日に指示した。必要な医療を提供できない事態は避けたかったが、感染拡大のスピードが桁違いだ」と話す。

 感染の再拡大を受け、県は7月29日、県内の159病院にコロナ病床の増床を要請した。8月5日に30床を積み増し、確保病床を584床としたが、病床使用率を大きく改善させるまでには至っていない。

 国立病院機構岡山医療センター(岡山市)は同日、中等症用3床を増やし、21床(重症1床、中等症20床)態勢にしたが、11日時点の入院は17人で、余裕は少ない。同医療センターでもスタッフの感染などで人手不足に陥っており、他の疾患の患者の入院を制限せざるを得ない日があったという。

 同機構の南岡山医療センター(早島町)では12日時点で、中等症10床のうち7床が埋まる。8月に入り、8、9床になる日も珍しくないという。

 12日時点で、22床(重症6床、中等症16床)に12人が入院する倉敷中央病院(倉敷市)。空きはあるようにみえるが、同病院でもマンパワー不足は起きており、「現場の負担は日に日に増している」と臨床検査・感染症内科の橋本徹主任部長。

 コロナ患者の入院は、県新型コロナウイルス感染症対策室が全例を判断している。第7波以前は、基礎疾患がある高齢者ら重症化リスクの高い感染者なら無症状でも入院としてきたが、病床の逼迫を受け、7月27日に基準を厳格化。血中の酸素飽和度が低下したり、肺炎になったりした中等症や重症の感染者を入院させるようにしたという。

 同対策室は「医療機関にはコロナ病床のさらなる増床を働きかけている。医師の診察がオンラインで受けられる宿泊療養施設を有効活用するなどして、なんとか医療提供体制を守りたい」としている。

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