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シーガルズ人気 タイでの商機に 県内企業、18日から初商談会

「シーガルズプロジェクト」の勉強会でアイデアを出し合うメンバー=昨年7月、岡山市内
「シーガルズプロジェクト」の勉強会でアイデアを出し合うメンバー=昨年7月、岡山市内
シーガルズ人気 タイでの商機に 県内企業、18日から初商談会
 バレーボールV1女子の岡山シーガルズが“橋渡し役”となり、チームのスポンサーでもある地場企業がタイでのビジネスチャンス拡大を狙う「シーガルズプロジェクト」が進んでいる。現地で絶大な人気を誇るシーガルズの知名度を活用した試みで、各企業は自社のスポーツ関連商品を売り込もうと、昨夏から準備してきた。18日からオンラインでタイのバイヤーらを相手に初の商談会に臨み、活動を本格化させる。

 プロジェクトは日本貿易振興機構岡山貿易情報センター(ジェトロ岡山)が音頭を取り、シーガルズと岡山県内の企業5社で進めてきた。これまで3回の勉強会では現地のコーディネーターやスポーツビジネスの専門家を招き、タイの商習慣を学んだり、購買層のニーズを探ったりした。

 商品をタイの国民にアピールする“突破口”としてジェトロ岡山などが注目したのが、シーガルズのブランド力だ。セッターの宮下遥選手が日本代表として2013年にタイで国際大会に出場した際に、現地で人気が沸騰。これをきっかけにシーガルズはタイとの交流をスタートさせ、タイ代表の岡山合宿では練習相手を務め、タイ遠征も実施。20年にはタイバレーボール協会と連携協定を締結した。現在、タイにはファンが10万人程度いるとされる。

選手写真添え

 18~20日にオンラインで開催される商談会は「シーガルズ色」を前面に打ち出す。東南アジア諸国連合(ASEAN)各国のバイヤーが集い、タイからも10社程度が参加見込み。県内企業はトレーニングウエアやシューズ、膝などに装着するサポーター、リハビリ支援機器など自社製品を出品する際に、チームや選手の写真を添えるという。

 いずれも現地での販売実績が乏しく認知度の低さがネックだった。メンバーの一人で、医療用品メーカー・ダイヤ工業(岡山市)の海外営業部門を担当する井田敏恵さんは「タイは親日家が多く、魅力を感じている市場の一つ。1社単独では難しくても、シーガルズの力も借り、協力して打開できれば」と期待する。

 プロジェクトでは、シーガルズの選手が自社製品を使っている様子を会員制交流サイト(SNS)で発信したり、現地関係者とのコネクションを商機につなげたりするアイデアも練る。

 スポーツビジネスの市場開拓を目指し、オンライン商談会を主催するスポーツ庁国際課は「市民クラブを企業の海外進出に生かす先進的でユニークな取り組み」と成果に注目している。

新たな関係へ

 シーガルズにとってもプロジェクトに参加する意義は大きく、スポンサー企業との新たな関わり方につなげたい考えだ。

 「スポンサーとして単に広告費を頂くのではなく、スポンサーになれば『こんなメリットがありますよ』と具体的提案ができるようにしたい。シーガルズをもっと利用してほしい」とマネジャーの高田さゆりさんは強調する。目指すのは、財政面で支援する「スポンサーシップ」から、互いに支え合う「パートナーシップ」への転換だという。

 今後は今回の商談会の結果を踏まえ、さらに参加企業を募りながらプロジェクトを推進していく。「コロナ後」を見据え、現地での商談も検討する。ジェトロ岡山の相原君俊所長は「チームとスポンサー双方にとってより良い道筋をつくりたい。プロジェクトが岡山の活性化に結び付けば」と話す。

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