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衆院選岡山5区 候補者に聞く 加藤氏、美見氏、はた氏(届け出順)

(左から)加藤氏、美見氏、はた氏
(左から)加藤氏、美見氏、はた氏
 31日投票の衆院選で、岡山県内は全5小選挙区に自民党、立憲民主党、共産党、無所属の計15人が立候補。新型コロナウイルス対策をはじめ、地方創生や憲法改正などを巡って舌戦を繰り広げている。各選挙区の候補者に主張や政策を聞いた。


加藤 勝信氏(自民・前)


 ―菅内閣で昨年9月から約1年間、官房長官を務めた。

 新型コロナウイルス対応に追われる日々だった。流行の波が押し寄せ、一部地域で医療逼迫(ひっぱく)も起きた。しかし、ワクチンが決め手となって死者・重症者の抑え込みに成功し、今年9月末までで緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を全面解除できた。一応の区切りを付けて岸田政権にバトンを渡せたと思う。

 ―選挙戦で訴えたいことは。

 国民の安全安心に直結する医療や行政のデジタル化の推進に力を注ぎたい。デジタル化の遅れは菅内閣でも痛感しており、とりわけコロナの流行当初は各都道府県の感染者数を電話やファクスで確認しなければならず、状況把握に苦労した。

 ―岡山5区の現状をどう見るか。

 人口が減り、高齢化も進んでいるが、桃やブドウなど世界に誇れる付加価値の高い地域資源がたくさんある。コロナ禍を受けてテレワークが普及し、東京一極集中の動きが緩和しつつある今こそ、地域の魅力にスポットを当てて「都心から地方へ」の流れをつくるチャンスだ。具体的な施策を打ち出したい。

 ―西日本豪雨で被災した倉敷市真備町地区の復興も急がれる。

 同じ災害を繰り返さないために、現在進行中の小田川付け替え工事をはじめとしたインフラ整備を適切に進める。豪雨から3年が過ぎた今なお、仮設住宅での生活を余儀なくされている住民も少なくない。きめ細やかな支援策を検討していく。

 横顔
 大蔵官僚出身で、義父の故加藤六月元農相秘書を経て政界入り。2003年の比例中国を皮切りに、小選挙区と合わせ計6回当選。座右の銘は純粋な心を意味する「一点素心」。会合で訪れるホテルや衆院議員会館では極力階段を使い、健康維持に努める。妻、娘4人と食卓を囲みリラックスする。東京都出身。東京大経卒。65歳。


美見 芳明氏(共産・新)


 ―自公政権への評価は。

 森友・加計学園や「桜を見る会」の問題、2019年参院選広島選挙区を巡る買収事件が続き、あまりにもひどい。日本学術会議への人事介入も強権政治の姿勢が現れている。新型コロナウイルス対策は無為無策であり、東京五輪の開催を強行し、流行「第5波」を招いた。

 ―選挙戦で訴えたいことは。

 地方の活性化を掲げたい。具体的には多くの地域で主力産業となっている農業の振興に力を入れる。稲作農家は米価が暴落して大変な状況だ。天候不順や需給の変化に対する影響を少なくする価格保障制度、農家に現金を支給する戸別所得補償制度をつくりたい。

 ―新型コロナ対策の具体案は。

 政権はPCR検査体制を全く広げようとしない。結果的に感染拡大を抑え込むことができず、多くの死者を出した。国民の命が最優先であり、まずは大規模に検査し、無症状者を早期に発見すべきだ。営業自粛した事業者への補償もより手厚くする必要がある。

 ―岡山5区のエリアは西日本豪雨で甚大な被害に見舞われた。

 特に倉敷市真備町地区や総社市は大規模な浸水被害が出た。最大の原因は気候危機で、国際社会は一致して二酸化炭素(CO2)排出量の削減を目指しているにもかかわらず、日本政府は後ろ向きなばかりか、CO2排出量の多い石炭火力発電所を増設しようとしている。一刻も早く対策に着手する必要がある。

 横顔
 学生時代に学費引き上げ反対のストライキに参加したことを機に入党した。国政選挙は5度目の挑戦で、岡山5区は3度連続での出馬となった。趣味は山登り。2018年には西日本最高峰・石鎚山(愛媛県、標高1982メートル)に登頂した。海釣りも得意で、鳥取県にもよく足を運ぶという。真庭市出身。姫路工大工卒。64歳。


はた ともこ氏(立民・新)


 ―選挙戦で何を訴えるか。

 わが国が抱える最も喫緊かつ重要な問題は少子化だ。未来への投資として、児童手当を1人当たり月5万円に拡充することを提案したい。年間12兆円が必要となる試算だが、国債発行により財源は捻出できる。また、地方には出産のための施設が十分整っていない。環境整備などにも取り組み、岡山5区のような地域を「子育てパラダイス」にしていく。

 ―女性の政治参画推進も訴えている。

 国会も地方議会も女性議員の割合が低い状態が長年続いている。女性が議会で発言しなければ子育て政策は前に進まないし、社会のルールも変わっていかない。「女性パワーを国会へ!」とのスローガンを掲げ、その推進力となりたい。

 ―新型コロナ対策をどう進めるべきか。

 感染拡大防止には感染者を早期に発見し、隔離、治療をしていくことが大事で、PCR検査の拡充は欠かせないが、感染拡大時には保健所の対応が追いついていなかった。全ての自治体に保健所機能を持たせ、保健師を配置していくことが必要であり、そのための予算はしっかり確保していくべきだ。

 ―政権をどう評価するか。

 森友・加計学園や「桜を見る会」、「政治とカネ」といった問題が続いてきた。政権の横暴は弱肉強食社会を助長し、国民はなれ合いや忖度(そんたく)に失望や諦めを感じている。弱い立場の人に寄り添った国民目線の政治を取り戻す必要がある。

 横顔
 薬剤師。介護保険制度に疑問を持ち、2000年に当時の民主党の候補者公募を経て岡山5区から出馬。03年と計2回挑戦したが、落選した。07年参院選で比例代表に立候補。現職の死去で11年に繰り上げ当選し1年8カ月務めた。ジムで汗を流すのが趣味で、最近の愛読書は「鬼滅の刃」。福山市出身。明治薬科大卒。55歳。

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