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大山名人 時代の転換示す封じ手 7日から倉敷の記念館で公開

倉敷市大山名人記念館に展示される名人直筆の封じ手。5七の位置の「銀」を右上の4六へ動かすよう矢印が入っている
倉敷市大山名人記念館に展示される名人直筆の封じ手。5七の位置の「銀」を右上の4六へ動かすよう矢印が入っている
大山康晴15世名人
大山康晴15世名人
 将棋の大山康晴15世名人=倉敷市出身=が、タイトル保持者として臨んだ、最後の名人戦の「封じ手」が、7日から倉敷市大山名人記念館(同市中央)で公開される。名人通算18期の“大山時代”が終わり、世代交代が進んだ昭和後期の棋界を伝える資料として注目を集めそうだ。

 封じ手は、大山名人に中原誠16世名人(74)が挑戦者として挑んだ1972年の第31期名人戦7番勝負第7局(6月7、8日)のもの。先手の大山名人が43手目を「4六銀」と封じた。42手までの盤面を再現した用紙に、赤い矢印で指し手を書き込んでいる。

 第31期は、49歳の大山名人が現役名人として臨んだ最後の名人戦。フルセットまでもつれ、24歳の中原新名人が誕生した。以後、中原名人が9連覇したこともあり、第7局を世代交代の象徴とみる関係者も多い。

 大阪市の愛好者が所有。倉敷市では今秋、恒例の女性将棋のタイトル戦「第29期大山名人杯倉敷藤花戦」(日本将棋連盟、倉敷市、同市文化振興財団、山陽新聞社主催)3番勝負第2、3局=11月20、21日=に続き、同26、27日には豊島将之竜王(31)に藤井聡太三冠(18)が挑む竜王戦7番勝負第5局もあり、一連の棋戦の盛り上げに役立ててもらおうと公開を申し出た。

 大山名人記念館の北村実館長(87)は「“大山時代”から“中原時代”へ、棋界の転換点を示す貴重な資料。大山名人が将棋史に残した大きな足跡をあらためて感じてもらえれば」と期待する。公開は竜王戦7番勝負が終わる12月中旬までの予定。

 封じ手 2日制の対局で、初日を終えて中断する際、次に指す番の棋士が決めた指し手を用紙に記入して封印し、翌朝の対局再開時に開封する。昨年、九州豪雨被災地支援でインターネットオークションに出品された藤井三冠の封じ手が、1500万円で落札され話題になった。

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