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オオムギ20品種の遺伝情報解析 岡山大・佐藤教授ら高精度で成功

ゲノム配列を解析したオオムギの品種を持つ佐藤教授
ゲノム配列を解析したオオムギの品種を持つ佐藤教授
 岡山大資源植物科学研究所の佐藤和広教授(植物育種学)らの研究グループは、世界で初めてオオムギ20品種のゲノム(全遺伝情報)配列を高精度に解析することに成功した。品種改良技術の進展が期待されるという。26日付の英科学誌ネイチャー電子版で発表する。

 佐藤教授によると、飼料やビール醸造用などに使われるオオムギは世界で年間1億4千万トンが生産され、穀物では4番目の多さ。ゲノム配列はイネの13倍と大量で、高精度の解析は時間と費用がかかるため、これまでは1品種しか解析されていなかったという。

 ドイツやカナダ、日本など7カ国の研究者でつくるグループは、近年開発された効率的な解析手法を利用し、課題を克服。代表的な20品種を選び、2018~19年に解析した。その結果、品種間の配列の差異は37%だったことが判明した。

 遺伝情報が高精度に分かれば、病気に強く収穫量が多いなど、有益な特徴を備えたオオムギを品種改良で作りやすくなる。「例えばビール醸造用の品種を開発する際、交配から目的の品種を見つけるまでにかかる時間を、従来の約10年から約1年に短縮することも可能だ」と佐藤教授。世界には約50万のオオムギ品種があるとされ、「将来的には全てを高精度に解析したい。品種改良の技術は飛躍的に向上する」と強調する。

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