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35年前のきょう、一つの新語が…

 35年前のきょう、一つの新語が世に送り出された。50、60代の中高年層を指す「実年(じつねん)」である。この年代が定年延長などで、なお働く世代となっているため、当時の厚生省が公募した約2万5千種類の呼称の中から選んだ▼人生で最も充実する年代で実りのときという意味があってふさわしいとの理由だ。もっとも、この呼称が国民に定着することはなく、今では見聞きすることがほとんどない言葉となった▼さて、世相を反映し今年話題になった言葉に贈られる年末恒例の「新語・流行語大賞」の候補30語が先ごろまとまった。やはりというべきか。新型コロナウイルスに関連する言葉が半数を占めた▼全世帯に布マスクを2枚ずつ配ったものの批判が相次いだ「アベノマスク」。疫病を払うとされる半人半魚の妖怪「アマビエ」。密閉、密集、密接を意味する「3密」…。暮らしや働き方の変化に関わる言葉もあり、新型コロナが社会に及ぼす影響の大きさに改めて感じ入る▼大賞の発表は来月1日。ちなみに昨年の大賞は「ONE TEAM(ワンチーム)」。ラグビー日本代表の躍進に沸いた列島の熱狂が懐かしい。さすがに今年の大賞には、コロナ関連が選ばれそうだが、さていかに▼「3密? 濃厚接触者? そんな言葉もあったなあ」。そう思える日が早く訪れることを切に願う。

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