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【シーガルズ】スタッフとして再始動 吉田みなみさん「岡山で恩返ししたい」

“新人スタッフ”として業務に当たる吉田みなみさん
“新人スタッフ”として業務に当たる吉田みなみさん

 岡山シーガルズの前主将で5月に現役引退した吉田みなみさん(32)が7月1日、チームスタッフとしての活動をスタート。営業や広報活動を中心に、チームを支える裏方として忙しい毎日を過ごしています。「濃い選手生活を過ごした岡山に恩返しができれば」と意気込む吉田さんに近況や選手時代に考えていた引退後のセカンドキャリア(第二の人生)について聞きました。

 -スタッフとして活動を始めたばかりですが、慣れましたか?

 まだまだ事務局としての仕事を覚えている段階で、まさに「社会人1年生」という感じです。この5月に現役を引退してから寮を出たのですが、朝に家を出てから向かうのが体育館ではなく事務局、というのも新鮮な気持ちでした。今はやっと慣れてきたところです。

 -具体的にはどんな仕事を担当しているのですか?

 営業と広報がメインです。今は「新入社員」なので、先輩スタッフに同行して、応援していただいている企業を、引退のご報告とスタッフとしての再活動のごあいさつを兼ねて訪問しています。選手に近い存在としてチーム状況のお話をすることが多いのですが、今年は特に新型コロナウイルスの影響で大会が中止になったので、試合のない期間を選手たちがどう過ごしたのか、これからの活躍が楽しみな選手などをお話しさせていただいています。
事務局で今後の予定について打ち合わせる吉田さん(右)
事務局で今後の予定について打ち合わせる吉田さん(右)

 -練習にも顔を出して情報収集をされているようですね。

 チームの状況を知るためにも週に1回は行くようにしています。選手のみんなとは5月まで一緒にいたので、まだ印象はそれほど変わらないのですが、やっぱり練習に行くと刺激がもらえます。

 -どのタイミングで引退後のセカンドキャリアを考えるようになりましたか?

 ここ2、3年ですね。現役時代は練習や試合に集中しているので、じっくり引退後のことを考えることもできなかったのですが、「それでも岡山に残りたい」という気持ちはありました。岡山で過ごした時間や経験が何よりも濃かったので、選手でなくなったからといってすぐにチームや岡山から離れることは想像できなかったというか…。今年、引退の話を(河本昭義)監督に相談した時に「シ―ガルズの事務局で働くのはどうだ?」とお話をもらいました。中学時代からこの春に現役を引退するまで、チームや岡山の皆さんに育てていただきました。その恩返しができる場所はやっぱりここだと思って、「岡山に残って事務局に入ります!」とお願いしました。

 -引退したみなさんの動きを見ていろいろと思うところがあったと思います。

 引退後の生活は人それぞれです。例えば母校に帰ってコーチになったり、地元に帰って仕事を探したりする人もいます。中には少しゆっくりしてから考える人もいました。共に頑張ってきた人たちが引退した後に岡山から離れていくのは、正直寂しかったです。そんな中、昨年現役を引退された山口舞さん(現在は中国学園大学職員)が岡山に残ったことは個人的には大きかったです。その前には上原(旧姓・小林)亜里沙さんも岡山市の自動車ディーラーに就職してセカンドキャリアに進まれています。「次の人生を岡山で」と考える人がもっと出てくればいいなと思っています。
「チームのありのままの姿を発信したい」と笑顔で語る
「チームのありのままの姿を発信したい」と笑顔で語る

 -シーズンを戦いながら、次にしたいことを考えるのは難しいことだと思います。

 人生に占める多くの時間をバレーボールで過ごしてきた選手も多いですし、引退後の生活にみんな不安はあると思います。でも今は相談できる環境や引退後の就職支援についてもだんだん整ってきています。私も訪問先で、選手が安心して現役生活を送ることができるようにセカンドキャリア支援についても話ができればいいなと思っています。

 -選手時代にやってきた学校訪問や仏具店の1日店長など、コート外の活動はいい経験になったのでは?

 子どもから大人までいろいろな方と接する中で「対応力」は養われたと思っています。「地域密着型クラブチームのシーガルズならでは」と言える支援企業の皆さんとの取り組みやさまざまな地域活動で学んできたことを生かしていきたいです。

 -これからどんな仕事をしていきたいですか?

 選手に近い存在としてチームの魅力を多くの皆さんに発信していきたいです。昨シーズンのリーグ戦が終わった後は、(新型コロナウイルスの影響で)地域やファンの皆さんとの交流の場が全く持てていません。何かチームを身近に感じてもらえるようなイベントや取り組みができればいいなと考えています。選手時代とはまた違った形ではありますが、「私たちを支えてくださる皆さんと共に夢の頂点へ!」という思いは変わりません。もっとたくさんの方々にチームのことを知ってもらえるように頑張ります!



よしだ・みなみ 大阪国際滝井高在学中の2007年、シーガルズの内定選手としてデビュー。10年には広州アジア大会日本代表に選ばれた。昨季のVリーグでは通算230試合出場を果たし、同リーグ栄誉賞を受賞した。大阪府柏原市出身。

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