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豪雨前より堤防強化、工事は順調 岡山県が進ちょく状況報告

堤防のかさ上げや増強に向けた工事が進む真谷川=倉敷市真備町服部
堤防のかさ上げや増強に向けた工事が進む真谷川=倉敷市真備町服部
豪雨前より堤防強化、工事は順調 岡山県が進ちょく状況報告
 岡山県は3日、西日本豪雨で被害を受けた倉敷市真備町地区の小田川3支流など県管理の5河川7カ所について、堤防のかさ上げや増強などで被災前より機能を強化する改良復旧工事の進ちょく状況を明らかにした。旭川水系・砂川の決壊地点(岡山市東区沼、事業延長0・5キロ)は予定通り6月末で完了。他の箇所も「目標年度に向けて順調に進んでいる」としている。

 県庁で開かれた「復旧・復興推進本部会議」で概要を報告した。進ちょく状況は6月末時点で、用地買収と工事の2項目。小田川3支流は末政川(1・4キロ)、高馬川(0・8キロ)、真谷川(1・2キロ)で、用地買収が62~91%、工事が28~42%となっている。高梁川は2カ所のうち、2020年度完成予定の総社市下倉(1・7キロ)の区間で工事が70%に達した。

 砂川は岡山市東区金田―竹原の下流(7・2キロ)も対象で、23年度の完成目標に対し工事の進ちょくが17%と最も低い。県によると、区間が長いため用地買収の件数が多く、地元説明にも時間がかかっていることが理由という。

 末政川、高馬川、砂川下流では、買収予定地に所有者不明の土地が1~3筆含まれる。県は、一定期間の占有で所有権が移る民法の「時効取得」制度を土地の管理者に勧めることも視野に用地を取得していく考え。

 県河川課は「事業はこれから本格化する段階で、進ちょく率は高まっていく見込み。県民を災害から守るため速やかに進めたい」としている。

 豪雨では県内の10河川18カ所が決壊し、流域に大規模な浸水被害が生じた。被災前の状態にする原形復旧は19年6月までに全て完了。現在の改良復旧工事は周辺区間を含めて安全性を高める狙い。県とは別に、倉敷市の小田川では国が堤防の拡幅などを21年度完成を目指して進めている。

復旧行程表の改訂も報告 62項目中16項目を修正

 3日の推進本部会議では、西日本豪雨からの復旧・復興に向けたロードマップ(行程表)の改訂版も報告された。被災者が暮らす仮設住宅の入居期限が原則2年から1年延長されたことなどを踏まえ、62項目のうち16項目を修正した。

 改訂版は、被災者支援策や工事の進ちょくなど6月末時点の状況を反映。住宅再建に必要な場合がある開発行為許可申請の手数料免除の受け付けも1年間延長した。被災した医療施設や社会福祉施設の復旧支援は、新型コロナウイルスの影響に伴う工期の遅れなどを考慮し、完了時期を4~11カ月遅らせる。

 伊原木隆太知事は「復旧・復興の進ちょくはおおむね順調だが、今も仮設住宅に住んでいる人がいる。関係市町村と連携し、住まいと生活の再建支援にしっかり取り組む」と話した。

 ロードマップは2018年8月策定。生活再建や地域経済の再生など4分野で構成し、項目ごとにスケジュールを示している。

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