山陽新聞デジタル|さんデジ

林業や建築の研究ゾーン創設へ 真庭市が岡山大などと検討委発足

林業や建築について学べる教育研究ゾーンづくりへ意見を交わす検討委メンバー
林業や建築について学べる教育研究ゾーンづくりへ意見を交わす検討委メンバー
 真庭市は2日、学生らが木の伐採から加工、建築まで一連の流れを学べる「林業・木材・木造建築教育研究ゾーン」の創設を目指し、岡山大などとの検討委員会を立ち上げた。豊富な森林資源と木材産業が集まるメリットを生かして産学官連携を進め、SDGs(持続可能な開発目標)の観点も踏まえた人材育成や新技術の開発につなげる。

 構想では、岡山大が来年4月に新工学部を開設して建築教育プログラムを実践するのに合わせ、フィールドワークなどに活用できる教育研究施設を同市内に開設。国や県の林業・木材の研究施設や、県立大の建築デザイン関係の施設なども誘致し、集積化を図る。

 検討委は、同市の太田昇市長をはじめ、岡山大の槇野博史学長や特別招聘(しょうへい)教授で建築家隈研吾氏、県農林水産部の槙尾俊之部長、真庭地区木材組合の山下薫理事長ら7人で構成。太田市長と槇野学長が共同代表を務め、林野庁職員らもオブザーバーとして参加する。

 この日、同市豊栄の市湯原振興局で初会合があり、太田市長が「幅広い研究が行われるゾーンにし、地域に活力を生み出したい」、槇野学長は「実際の現場があることで学びが深まる。岡山の地域価値を高め、全国に発信したい」と述べた。

 検討委は原則年1回ペースで開く予定。

■資源集積の強み生かす 問われる真庭市の実行力

 岡山大の新工学部開設に合わせ、教育研究施設などを真庭市に集積する「林業・木材・木造建築教育研究ゾーン構想」の検討が2日、市内で始まった。成功すれば、基幹産業である林業の振興や若者の流入・定住という大きな効果が見込める。

 市は大学誘致の可能性を探る調査を昨年度行ったが、実現が難しいことが分かり断念。そこで、森林資源や木材産業が集積する強みを生かし、産学官の教育研究ゾーンづくりを岡山大、国や県の研究機関、民間事業者などと連携して進めることにした。

 4月から岡山大の特別招聘教授に就いた建築家隈研吾さんは「真庭なら森林保全や木材加工、人材育成まで一貫してできる。全国、世界から注目されるモデルになり得る」と期待を寄せた。

 議論は緒に就いたばかりで、今後、長期的視点で拠点施設を整備する場所や規模、完成時期などを具体化させていく方針。

 けん引役となる市には、関係者が幅広くメリットを感じられる案を示し、着実に実現させる実行力が求められる。

作州

あなたにおすすめ

さんデジ特集

TOP