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就活のマナー
就活生のみなさん、これから面接が始まります。面接官の前で発表する自己PRや志望動機などの対策は進んでいると思いますが、その前に大切なのが就活マナーです。面接官に与える第一印象について考えていますか? そこで山陽新聞就活DASH!のセミナー講師を務めるESA人材プロデュースの小原悦子代表からのアドバイスをもとに、スーツの着こなしからヘアースタイル、面接での作法など、就活マナーのポイントについてまとめました。
1.就活時の身だしなみ
 面接試験のポイントは好印象を与えることができるかどうか、ということです。特に、第一印象は相手の視野に入って5秒から30秒で決まると言われています。最初に良い印象を与えると、その後もプラスに評価される可能性が高くなりますので、身だしなみを大切にしましょう。
 また、身だしなみは相手に対する敬意を、さらに面接試験に対するやる気や意欲を表します。面接試験という場に相応しい身だしなみで好印象を与えられるよう準備しておきましょう。
服装
清潔感があり、きちんとした印象を与える着こなしを心掛けましょう。
面接などの前日までに、スーツのしわやほつれ、汚れなどないよう準備しておきましょう。
服装
【男性】
「服装自由」ではあってもスーツが無難です。スーツの色は最近では黒が主流になっていますが、濃紺でも可。昔は濃紺かダークグレーが主流で、ビジネススーツの中で最もフォーマルとされているのは、濃い色の無地だということは知っておいた方が良いでしょう。ネクタイの定番は無地かストライプ。
すそは靴の前面に少しかかるくらいで。靴下はスーツと同じ色に。白はNGです。
【女性】
女性の場合も同様、スーツの色は黒が主流。スカートの丈は座った時にヒザ頭がギリギリ隠れるくらいで。(試着する時に必ず座って確認してから購入を)。最近ではパンツスーツでの就活生も見られるようになってきました。
ヒールは5cm前後の自分が歩きやすい高さのものを。合説会場は思った以上に歩き回ることになるので、靴擦れ防止のために履き慣れておくのもいいですよ。
合説の会場はかなり寒い場合が多いですが、だからと言ってタイツはNGです。他にも黒のストッキングもマナー違反とされています。ベージュ系で、スーツがきれいに見える色を選びましょう。また、伝線した場合のために、替えはカバンの中に常備しておきましょう。
【共通】
・カバンは黒色の自立式でA4の書類が入るもの。
・会場に着いたら中に入る前、受付の手前ではコートを脱いでおこう。
チェックポイント
・上着のポケットのふたが外に出ているか
・上着のボタンを留めているか(男子は一番下のボタンは外してOK)
・ネクタイは曲がっていないか(男子)
・スカートのスリットの位置がずれていないか(女子)
体に合ったサイズのスーツを着用する
・ぶかぶかのスーツやピチピチのスーツはNG
・袖丈が長すぎたり、短すぎたりするジャケットはNG
・スカートは座った時のことを考えて、膝丈のものを選ぶ(女子)
・ワイシャツは首周りや袖丈のサイズが合うものを選ぶ(男子)
・シャツブラウスの襟が落ち着くように着用する(女子)
・ネクタイは爽やかな印象を与える色柄のものを選ぶ(男子)
・ネクタイは緩まないように締め、タイピンでゆがまないように留める(男子)
靴と靴下
・靴下はダークな色合いのビジネスソックスを着用する(男子)
・靴は黒のビジネスシューズを着用する(男子)
・ストッキングを着用し、タイツや素足は避ける(女子)
・ヒールは太めで、高さが5cm前後の黒のパンプスを着用する(女子)
メイクのポイント
・明るく清潔感を与えるナチュラルメイクを心掛ける
・ノーメイクはNG
・少し色味のあるリップをつけて明るく
・軽くチークをつけると元気な印象に
・眉毛はブラウン系ではなくグレー系を使ってナチュラルに
・太いアイラインやつけまつげはNG、まつ毛の根元をつなぐように描く
・アートネイルはNG。無色透明であればOK。
・カラーコンタクトはNG
・香水、トワレ、コロンなどの香りのするものはNG
・爪は切りそろえる
・ヒゲをそること(男子)
髪型
・前髪は目にかからないように、額の一部を見えるようにセットする
・耳に髪がかからないように、後ろの髪がワイシャツに触れないようにする(男子)
・お辞儀の後、髪を手で直さなくて良い髪型にセットする
・長い髪は手ぐしではなく、くしやブラシを使って髪を束ね、ポニーテールかシニョンにする(女子)
・顔の両サイドに触覚の髪を垂らすのはNG(女子)
・髪の色は自然な黒色にする
鞄は説明会や面接会場などで床に置くことが多いので、置いたときにきちんと立つものを選びましょう。また、A4サイズの書類や資料が入る大きさの鞄が必要です。色はダークでシンプルなデザインのものが適しています。
アクセサリー
就活にアクセサリーは必要ありませんが、時間管理のための時計は必要です。日頃はスマホを時計代わりに使っている人も、就活時は時計の着用を忘れずに。
ダイバーウオッチ、キャラクター付の時計、高級ブランド時計、ブレスレットウオッチはNG。チェーンや革ベルトのシンプルな時計を選びましょう。
マスク着用
コロナ禍においてはマスク着用は当然と心得る。
2.面接の作法(各シーンでの注意点)
①到着
 集合時間の10分~15分前には面接会場に着くよう、時間に余裕をもって出かけましょう。万が一、遅刻しそうになった場合はすぐに連絡をします。(理由と何分くらい遅れるのかを伝えます)
 コートは会社の入口で脱ぎ、中表に軽く畳んで腕に掛けて持ちます。
 会社に入る前に携帯電話の電源オフをチェックし、面接会場に入るとすぐに手指消毒をします。
②受付
 受付から面接試験が始まっていると心得て、笑顔で挨拶をしましょう。
 大学名、氏名、面接試験を受けに来た旨を伝えます。
③待機
 面接試験の順番を待つ間、控え室で待機します。その間も面接試験中である、という意識をもつことが大切です。鞄は足元に置き、通路にはみ出さないよう気を付けましょう。
 おしゃべりをしたり、電話をかけたり、メール送信やネットサーフィンなどをしたりするのはNG。座っているときも姿勢を崩したり、肘をついたり、足を組んだりするのもNG。会社概要などの資料や自分のノートを見るなどして、順番を静かに待ちます。
 お手洗いに行くため席を立つときは、会社の担当者に一言申し出て行くようにします。
④入室
 面接室のドアの前でドアを3回ノックします。ノックをするスピードが早いと雑な印象になるので気をつけましょう。
 「どうぞ」「はい」などの返事を聞いてからドアを開けます。ドアを開けたら、ドアを持ったまま「失礼いたします」と言って、お辞儀(30度)をします。
 個人面接の場合は静かにドアを閉め、用意された席に進みます。グループ面接の場合は、次の人がドアを持つまで開けて待つ配慮をします。
⑤お辞儀
 お辞儀には会釈(15度)、敬礼(30度)、最敬礼(45度)と3種類あります。
 お辞儀は角度によって自分の気持ちを表します。面接試験では敬礼をよく使います。
 きちんとしたお辞儀は、折り目正しい印象を与えます。
では、お辞儀のポイントを押さえておきましょう。
①かかとをつけ、背筋を伸ばし、男子は指をそろえて手を体の両サイドにつけます。女子は指をそろえて両手をおへその前で組みます。
②お辞儀は頭を下げるのではなく、腰から曲げます。
③言葉を先に言ってから、お辞儀をすると丁寧な印象を与えます。
④角度をとり、一度止めると、きちんとした印象になります。
⑤ゆっくり頭を上げ、目線を相手に戻します。
⑥着席
 席へ進み、椅子の横に立ちます。面接官から着席を勧められたら、すぐに座らず、「失礼いたします」「ありがとうございます」などと言い、会釈をしてから着席します。
 椅子の背もたれを使わず、背筋を伸ばして着席します。男子は手を軽く握って、膝の中間あたりに置きます。足は肩幅程度開いて、膝やつま先は正面に向けます。女子は指をそろえて手を組み、膝の中間あたりに置きます。膝をつけ、足は膝から90度になるようにしてそろえます。足を横に流すのはNG。
⑦面接中
 面接試験では真面目に真摯に受け答えする事が大切です。仕事や入社に対して、やる気や熱意が感じられるポジティブな言い回しで答えるようにしましょう。  質問した面接官だけでなく、他の面接官にも目線を向けるよう心掛けます。
(1)表情
 答えているときはもちろんですが、他の人が話しているときの聞いている様子も見られていますので、気を抜かないように。また、答えるときは笑顔を出すチャンスです。笑顔で明るく元気よく話すよう心がけましょう。
(2)簡潔に、分かりやすく
 面接官に届く声の大きさで、はっきりと分かりやすく話すことが大切です。質問に対して、まずその答えを言い、その後に理由を言います。一つの文をだらだら続けるより、一文を短くして接続詞でつなぐ方が相手に分かりやすく伝わります。
(3)説得力
 なぜ、そう言えるのかを裏付けや経験、エピソードなどを添えて、具体的に話すようにします。そうすることで信用度が高くなりますし、イメージしやすくなります。
(4)肯定的に
 分からないことやできないこと、知らないことなどを問われたときは、「分かりません」と否定文で終わるのではなく、肯定文をプラスしましょう。否定文はネガティブな印象を与えてしまいがちですので、配慮が必要です。クッション言葉を付けることで、マイナスな印象を和らげることもできます。また、面接の中で問われていないのに、自らマイナス情報を言う必要はありません。
⑧退室
 面接試験が終了したら、席を立ち、その場で、面接のチャンスをいただいたことに感謝し、「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました」とお礼を言ってお辞儀をします。
 ドアの前で面接官に向かって「失礼いたします」や「ありがとうございました」と言って一礼した後、ドアを静かに閉めて退室します。
 退出時の印象は入室時と同じくらい大切です。爽やかな笑顔で好印象につなげましょう。
3.オンライン面接のマナー
①事前準備を万全に
環境を整える
・Wi‐Fiが途切れない場所を選ぶ
・自分の背景を面接に映りこんでもよい状態に整理整頓する。無理な場合はバーチャル背景を利用する
・外からの音がうるさくないか、家族の声や動く音が邪魔しないか、パソコンやスマホの通知音がオンになっていないか、など邪魔な音を排除する
・音声は聞こえるか、マイクは使えるか、声の大きさは適当か、自分の顔は映るか、などスムーズに面接を受けられるよう設定する
②服装を整える
 対面の面接と同様に服装を整える。オンライン面接は自宅で行うことが多いため、対面の面接と比べると気が緩みがちです。服装に関しても、オンライン面接では上半身しか映らないため、下半身は手抜きで大丈夫と思うかもしれませんが、ここがポイントです。
 対面の面接に行く時と同様にスーツを着用し、身だしなみを整えて、適度な緊張感を保つようにしましょう。服装を整えるだけで、背筋が伸び、話し方に張りが出て、結果に良い影響を与えます。また、実際に何らかの理由で面接中に席を立たなければならない場合があるかもしれません。そんな時も慌てなくてすみます。
③効果的な見せ方
 自分がどのように映るか、面接官からどのように見られているか、事前にチェックしておきましょう。顔が画面いっぱいに映っていたり、パソコンを上から見下ろしていたり、正面を向いていないなど、面接試験にふさわしくない映り方はNG。
 まず、画面に映る自分の姿とその範囲をチェックします。胸のあたりから頭まで、そして、頭上に少し空間を取るように、パソコンやスマホと自分の適当な距離を決めましょう。
 次に、パソコンやスマホを設置する高さのチェックをします。画面を通しての面接ですが、やはり、アイコンタクトは重要なポイントです。パソコンやスマホをテーブルに置いただけでは、下向きの顔を面接官に見せることになってしまい、暗い印象を与えてしまいます。明るく元気な印象を与えるためにも、パソコンやスマホのカメラの位置を目の高さに合うように設置しましょう。
 パソコンの下に箱や本を置くと、簡単に高さ調節ができます。この時、窓からの自然光や照明などを活用し、顔が明るく見える工夫をすると、さらに良い印象につながります。
 このようにいくつかのポイントがありますが、事前に家族や友人などに協力してもらい、練習やチェックをしておくと安心してオンライン面接を受けることができます。
4.オンライン面接のポイント
 面接にはメモ帳とペンを用意し手元に置いておきます。また、応答用のカンペが必要なら事前に用意しておきましょう。
 オンライン面接の時間10分前にはパソコンやスマホの前に座り、面接会場に入室しましょう。入室したら、明るく挨拶することを忘れないように。
 入退室時にはあいさつと座礼をしますが、深いお辞儀ではなく会釈(15度)程度で。座礼は立礼と同じように姿勢を正し、腰から曲げると折り目正しい印象を与えることができます。入室後は、退室するまでずっと見られているという意識をもって、表情に気をつけましょう。
 話す時は対面の面接とほぼ同じですが、オンラインならではの音声のズレが生じ、面接官と言葉が被ることがあるので、少しだけ間を空けて答えるようにしましょう。また、面接官が話している時は普段より大きめのうなずきで、聞いていることを表現するといいでしょう。
 アイコンタクトは画面の面接官の目を見るのではなく、設置したパソコンやスマホのカメラ部分を見るようにしましょう。
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