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希少動植物や歩み電子書籍で紹介 岡山 龍泉寺自然守る会が10周年

電子書籍の完成を喜ぶメンバーら。10年の歩みや231種の動植物を紹介している
電子書籍の完成を喜ぶメンバーら。10年の歩みや231種の動植物を紹介している
 龍泉寺(岡山市北区下足守)敷地内の湿地保全に取り組むボランティアグループ「龍泉寺の自然を守る会」が結成10周年を記念し、活動の歩みをまとめた電子書籍を作った。希少種を含む231種の動植物を写真入りで紹介しており、次世代に環境保全のノウハウを伝承する狙いもある。

 守る会は、環境省レッドリストの準絶滅危惧種であるサギソウやトキソウなどが自生する環境を後世に残そうと、元高校教諭の藤原誠一さん、県自然保護推進委員の加藤喜明さん(ともに故人)ら12人が2009年1月に立ち上げた。現在は岡山や倉敷市など約50の個人・団体が名を連ねる。

 書籍は、「岡山市の小さな自然再生」のタイトルでCD―ROMに収録(271ページ)。外来植物の侵入や雑草、低木が生い茂っていた湿地の再生過程を記している。湿地と希少種を守るために草刈りや保護柵の設置をしたり、ハッチョウトンボのすみやすい環境を整えたりした活動を記録。遊歩道の整備や観察会の開催にも触れている。

 231種の動植物は、メンバーが撮影した湿生植物のミズトンボや猛禽類(もうきんるい)のミサゴなどを掲載した。県レッドデータブックの作成に携わる各分野の専門家に監修を依頼し、それぞれの生き物の特徴や観察できる時期、場所なども添えている。

 電子書籍は、会の中心メンバーの平均年齢が70代前半となり、次世代に湿地保全の方法を伝える目的もあって作成した。田中和明会長(75)=岡山市北区=は「湿地は絶滅が危惧される20種類の生き物を確認できる貴重な自然遺産。積み上げてきた知識や経験を踏まえて保全のノウハウを引き継ぎたい」と話している。

 書籍は岡山ESD(持続可能な開発のための教育)プロジェクトに参加する小中高校や県立図書館に寄贈したほか、希望者には龍泉寺で販売している。500円。問い合わせは守る会へメール(sizen2015@gmail.com)で。

(2020年03月12日 12時09分 更新)

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