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備前国総社宮が境内で蜂蜜作り 出来栄え上々、1日から販売

備前国総社宮で作った蜂蜜と武部宮司
備前国総社宮で作った蜂蜜と武部宮司
境内の奥にあるミツバチの巣箱
境内の奥にあるミツバチの巣箱
 備前国総社宮(岡山市中区祇園)が境内で養蜂に取り組んでいる。緑豊かな龍ノ口山の麓にある立地条件を生かしたユニークな試みで、神社育ちのミツバチたちが花の蜜を集めている。今年の出来栄えは上々で、8月1日から同所で販売を始める。

 境内の奥、普段参拝者が訪れない区域に九つの巣箱を置いている。総社宮でおはらいをした約36万匹を飼育。遠心分離機やタンクも設置するなど採蜜の設備も用意した。今年、1瓶250グラム入りを約600本完成させた。今月中旬、神前に奉納。武部一宏宮司(46)は「御利益があるようにという思いを込めた」と語る。

 周辺は豊かな自然が広がる。採蜜は通常、4~6月にかけて5回実施。「4月はほのかに桜の風味があり、5月は濃厚、6月はすっきりした味わいになる」と武部宮司。総社宮の蜂蜜は糖度が高く、口溶けがさらっとしているのが特徴という。

 異例の取り組みには理由がある。武部宮司によると、神主の多くは参拝者が少ないなど、神社の収入だけでは生計が成り立たず、兼業せざるを得ない。「神社経営を安定させる新たなモデルケースになれば」と始めた。

 神社に奉仕する時間が短くならないように、収入が得られる方法を考えていたところ、親戚が行っている養蜂が思い浮かんだ。

 養蜂は2014年10月から武部宮司が1人で始めた。親戚からアドバイスは受けたものの、ミツバチの餌やり、体調チェックなど全て手探りだった。ただ、作業が神社の繁忙期と重ならず、毎日世話をしなくてもよかったため「神社での養蜂は理にかなっている」と感じたという。現在はボランティアも加わり、共に取り組んでいる。

 蜂蜜は「お宮でとれました」と名付けた。1瓶2500円で、社務所で扱う。武部宮司は「今後も続け、希望する神社にノウハウを伝えたい」と話す。問い合わせは備前国総社宮(086―275―7055)。

(2019年07月31日 13時03分 更新)

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