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150年途絶えた「温座」再興 岡山・金山寺 コロナ終息祈る

温座で祈祈祷を行う岸本住職(中央)ら
温座で祈祈祷を行う岸本住職(中央)ら
 金山寺(岡山市北区金山寺)は29、30日、複数の僧侶が昼夜不断で国の安寧などを祈祷(きとう)する伝統儀式「温座」を行った。江戸末期を最後に約150年間途絶えていた行事を部分的に再興。新型コロナウイルス感染や相次ぐ災害の終息を願った。

 29日午後2時から客殿の一室で法要を開始。厳粛な雰囲気の中、岸本賢信住職(36)と市内外から招いた僧侶3人が交代でかねの音に合わせて一心不乱に経を唱え、翌日午前5時ごろまでに24回の祈祷を終えた。

 温座は本来、1回約1時間の祈祷を7日間で168回行う天台密教の儀式。僧侶が交代しながら祈り続け、座が冷めないためこう呼ばれる。寺が開かれた奈良時代から続いていたとされるが、明治維新後、運営資金の不足で昼夜不断の形式は途絶。県内の経済人らでつくる一般社団法人「ワンダーシップ」が今年、支援を申し出て、再興にこぎ着けた。

 儀式は一般公開され、2日間で計約250人が見学。女性(43)=同市北区=は「背筋が伸びる思い。今後も続いてくれれば」、岸本住職は「コロナ禍や災害で不安な社会を明るく照らすとともに、本来の温座復活に向け、取り組みたい」と話した。

(2020年09月30日 19時54分 更新)

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