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新型コロナ 留学生対応に苦慮 入国制限強化で岡山県内大学

来日できない留学生への対応などを話し合う岡山商科大の教職員
来日できない留学生への対応などを話し合う岡山商科大の教職員
 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた政府の入国制限強化を受け、対象国の中国、韓国からの留学生が多い岡山県内の大学が対応に頭を抱えている。新年度が始まるまでに留学生が来日できず、授業を受けられない可能性があるためだ。各大学は補講やオンライン授業の導入など、欠席を余儀なくされる留学生への対応策を検討している。

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 岡山理科大(岡山市北区理大町)と倉敷芸術科学大(倉敷市連島町西之浦)は、新入生と一時帰国中の計約50人の中韓の留学生について、日本入国の見通しが立っていない。また、大学進学を前提に日本語などを学ぶ両大留学生別科では、両国を中心に計約40人が入学予定だが、独自判断で全員を母国待機としている。

 両大を運営する加計学園の担当者は「それぞれの大学で対応を検討することになるが、こちらの指示で入国を見合わせている留学生別科は夏休みの補講も考えないといけない」と話す。

 岡山大(岡山市北区津島中)は「来日できない留学生が何人になるのか集計中」と回答。新型コロナの終息が見えない中、授業の開始時期を4月8日から20日へと繰り下げた。日本人の海外留学にも影響を及ぼしており、渡航延期や帰国を余儀なくされた学生は50人を超えるとする。

 吉備国際大(高梁市伊賀町)も中韓の留学生約30人が入国できておらず、授業開始を5月7日に遅らせる措置を決めた。

 来日していない中韓の留学生が約140人に上る岡山商科大(岡山市北区津島京町)は、授業に間に合わない事態を想定。授業をビデオ撮影し、来日後の空いた時間にオンラインで学べるよう準備を進めている。

 田中康秀副学長は「多くの留学生への影響が懸念されるだけに、他の学生と比べて学業で不利にならないよう、できる限りの対応をしていきたい」と言う。

 県留学生交流推進協議会(事務局・岡山大)によると、県内の大学・短大などに通う留学生(昨年5月1日現在)は2299人で、うち中国が1076人と半数近くを占め、韓国は199人で3番目に多い。

 新型コロナウイルス対策の入国制限 9日から中国と韓国を対象に始まり、21日から欧州各国とエジプト、イランの計38カ国にも広げた。発行済み査証(ビザ)を無効とするほか、検疫所長が指定する場所での14日間の待機や国内での公共交通機関の使用自粛を求めている。26日から米国からの入国者の行動制限が始まり、28日からは東南アジアや中東、アフリカの計11カ国が入国制限の対象となった。

(2020年03月28日 16時17分 更新)

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