山陽新聞デジタル|さんデジ

大地 瞬く間に黒一色に 蒜山で恒例の山焼き

炎が瞬く間に広がり、大地を黒く染めた山焼き
炎が瞬く間に広がり、大地を黒く染めた山焼き
ユウスゲの苗を植えるボランティアたち
ユウスゲの苗を植えるボランティアたち
 真庭市蒜山上徳山の鳩ケ原で22日、山焼きが行われた。山火事を防ぎ、多様な生き物を育む春の恒例行事。枯れ草色の大地が瞬く間に黒一色に染まった。

 地元住民や岡山県内外のボランティアら約50人が参加。火付け担当の2人がガスバーナーで枯れたススキなどに次々と点火すると、バチバチと音を立てながら真っ赤な炎と灰色の煙に包まれた。他のメンバーは飛び火を警戒し、消火にも当たった。

 降雨のため半分ほど焼き終えたところで中断。残りは4月上旬に行う。ボランティアの会社員(67)=倉敷市=は「あっという間に燃え広がる炎に圧倒された。草原の保全に貢献でき満足」と話した。

 蒜山地域の最西端にある鳩ケ原は広さ48ヘクタール。県指定の希少野生植物・サクラソウが自生し、環境省の国内希少野生動植物種・フサヒゲルリカミキリの生息地でもある。丈の高い草を焼く山焼きはサクラソウや、このカミキリの餌となる草・ユウスゲの生育を促す役割も果たしているという。今年は暖冬の影響で2週間ほど早く行った。

 ◇

 山焼きは当初20日の予定だったが、強風のため延期した。住民有志らはこの日、22日の“本番”に備え、ボランティア約50人に延焼が起きやすい地点を教えたり、背負い式の放水器で消火を体験してもらったりした。環境省の保全管理事業の一環でユウスゲの苗千株の手植えもした。

(2020年03月26日 17時44分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ