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東京五輪延期 プラス?ハンディ? 岡山勢アスリート、戸惑い隠せず

トスを上げる岡山シーガルズの宮下遥。五輪延期も平常心で練習する=山陽ふれあい公園体育館
トスを上げる岡山シーガルズの宮下遥。五輪延期も平常心で練習する=山陽ふれあい公園体育館
 東京五輪の開催が1年程度延期されることが決まり、代表の有力候補となっている岡山勢は戸惑いを隠さない。トップアスリートにとって「1年」は決して短くなく、これをプラスと捉えるか、ハンディとなるのか。「調整が難しくなる」「気持ちの維持はぎりぎり」と語る選手もいる。

 バレーボール女子の2016年リオデジャネイロ五輪代表で岡山シーガルズのセッター宮下遥(25)は25日、赤磐市で練習に打ち込んだ。予定されていた国際大会は軒並み中止となり、今後の代表活動は不透明な状況。「限られた時間で準備するだけ。目の前のことから一つ一つクリアしていきたい」と話した。

 選手たちは東京五輪に向けて順調に状態を上げていた。馬場馬術のリオ五輪代表・原田喜市(47)=蒜山ホースパーク=は1月から参戦していた米国ツアーで4勝。「良い流れだったので残念な思いはある」とし、愛馬については「調教がやり直しになる難しさはあるが、コンビネーションを深める時間ができた」と前向きに捉えた。

 今後の鍛錬にも影響が及びそう。陸上男子400メートル障害で出場が有力視されていた安部孝駿(28)=ヤマダ電機、光南高出=は米国合宿を切り上げ、23日に帰国。「1年後に終息しているか不安は正直あり、今季もレースがなくなれば調整は難しくなるかもしれない」と言う。ハンドボール女子で倉敷市出身の角南唯(28)=北国銀行、果帆(27)=ソニーセミコンダクタ=の姉妹は代表の主力。姉の唯は「妹と一緒に最高の舞台に立つのが夢。この夏を競技生活の集大成と位置付けてきた。1年後の開催はモチベーションを保持できるぎりぎりの時期」と明かした。

 ライフル射撃の岡田直也(29)=ALSOK、津山工高出=ら代表選考会が迫っていた選手もいる。アーチェリー男子の最終候補5人に残っている中西絢哉(20)=近大、理大付高出=は「まだ準備期間が欲しいと思っていた。自信をつける時間ができた」と語り、代表発表が中止されたソフトボール女子の最終候補、原田のどか(28)=太陽誘電、岡山南高出=は「いつ代表に呼ばれても良いように準備を積み重ねる」。

 しかし、目標をいつに設定すれば良いのか、まだ見えない。バレーボール女子で12年ロンドン五輪銅メダリストの山口舞さん(36)=岡山市=は「選手は五輪本番に照準を合わせ、計画的にトレーニングする。すぐに切り替えるのは大変」としつつ、延期により若手はチャンスが広がることも予想されるという。

 自転車BMXフリースタイル・パーク女子でメダルを狙う大池水杜(23)=ビザビ=は「延期になってしまったのは残念だが、私の目標は変わらない」とコメント。野球で投手陣の柱に期待されるオリックスの山本由伸(21)=備前市出身=は「来年の開催を楽しみにしながら、まずはシーズン開幕に向けてしっかり準備していく」と談話を寄せた。

(2020年03月25日 21時18分 更新)

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