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障害者野球 早嶋さんのグラブ完成 高校生のアイデアを基に特注品

特注グラブを手にする早嶋さんと製作した森川さん(右)、発案者の和気閑谷高野球部員=岡山市のスポーツ店
特注グラブを手にする早嶋さんと製作した森川さん(右)、発案者の和気閑谷高野球部員=岡山市のスポーツ店
新調されたグラブ。側面に左手をはめるポケットを付けている。右は早嶋さんのこれまでのグラブ
新調されたグラブ。側面に左手をはめるポケットを付けている。右は早嶋さんのこれまでのグラブ
特注グラブの使い心地を確かめる早嶋さん
特注グラブの使い心地を確かめる早嶋さん
 岡山県内唯一の障害者野球チーム「岡山桃太郎」のエースで、2018年の世界大会でMVPに輝いた早嶋健太さん(24)=津山市、津山工高職員=の特注グラブが完成した。生まれつき左手首から先がなく、右手だけのプレーをしやすくした“世界でただ一つ”の優れもの。桃太郎と親交のある和気閑谷高(同県和気町)野球部員のアイデアを基に、岡山市のグラブ職人が製作し14日、本人に手渡した。

 グラブは、背面に付けたポケットが特徴。右手で捕球後、左手をポケットに入れてはめ替えることができ、素早い送球につながる。ベルト調節機能を付け、指の仕切りを少なくして着脱もスムーズにしている。従来はグラブを左手に引っ掛けるなどして不安定な体勢で投げ、肘に負担がかかっていたという。

 製作のきっかけは昨秋、桃太郎と和気閑谷高で行った練習試合。創意工夫しながらプレーする姿に感銘を受けた部員らが「早嶋さんに合うグラブを」と案を出し合った。岡山発祥の野球用品ブランド「Romane Crowe(ロマネ・クロウ)」のグラブ職人森川徹也さん(32)に相談し、昨年12月から約3カ月で仕上げた。

 この日、森川さんが勤める岡山市のスポーツ店に関係者が集まり、早嶋さんがグラブをはめ、送球などの感触を確かめた。ポケットを提案した1年浜本涼一さん(16)は「プレーの負担が少しでも軽くなればうれしい」と話し、早嶋さんは「自分専用なんて頭になかった。体が連動する感覚は初めて」と喜んだ。

 早嶋さんは小学5年でソフトボールを始め、中学から大学まで健常者に交じって野球を続けた。16年に桃太郎に入団し、18年に神戸市で行われた世界身体障害者大会は投打で活躍、日本の2大会ぶりの優勝に貢献した。

(2020年03月14日 21時52分 更新)

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