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県内で会社説明会相次ぎ中止 企業、学生に戸惑いや不安

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、解禁日に合わせて予定されていた 合同企業説明会が中止された会場=1日、岡山市
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、解禁日に合わせて予定されていた 合同企業説明会が中止された会場=1日、岡山市
 2021年春卒業予定の大学生らを対象に1日解禁された会社説明会が、新型コロナウイルスによる肺炎拡大のため、岡山県内で軒並み中止か延期に追い込まれている。人手不足や売り手市場を背景に選考の早期化に拍車が掛かる中、知名度の乏しい地場の中小企業には学生と接する機会を失うことへの戸惑いが広がる。学生からは今後の活動に対する不安の声が上がっている。

 岡山市内では1日以降に就職情報大手のマイナビ(東京)などが予定していた大規模な合同企業説明会が相次いで中止。岡山労働局が5~13日に津山、東備、井笠地域などでそれぞれ地元企業を集めて行う計画だった合説も延期になった。

 県南のある金属加工メーカーの人事担当者は「大手と違い、中小企業は合説が学生との出会いの場。会社を知ってもらうきっかけを失うのは非常に痛い」と悔しがる。同社はインターンシップ(就業体験)を今季初めて計画したが、応募がゼロ。合説では学生に3月下旬の工場見学ツアーも案内する予定にしていたが、新型肺炎の状況次第ではツアー開催さえ危ういという。

 木材加工を手掛ける別の企業も「(合説が始まる)3月から本格的に採用活動を展開するはずだったが、例年以上に難しくなるのでは。影響がいつまで長引くのか分からないのがつらい」と嘆く。

 学生も不安を募らせる。山陽学園大3年の女子(20)は「自力で今後の説明会やイベントを探すしかない。情報収集の方法が限られ苦戦しそう」。京都産業大3年の男子(21)も「実家のある岡山で就職を考えていたが、合説がないと幅広く企業を知るのが難しい」と話す。

 会社説明会の解禁を3月1日とする就活スケジュールは、今年から経団連に代わって政府が主導。政府のルールでは筆記試験や面接の選考活動は6月1日、内定解禁は10月1日となっている。しかし、就職情報大手のディスコ(東京)の調査では2月1日時点で既に学生の内定率は10%。前年同期を1・9ポイント上回っており、早期化の傾向に歯止めは掛かっていない。

 岡山商科大(岡山市北区津島京町)のキャリアセンターによると、同大では既に最終選考の案内や内定を受けた学生もいるものの、大半はこれからが本番という。新型肺炎の影響で就活スケジュールは大幅に乱れているが「受け身の姿勢では出遅れる。積極的に企業の個別説明会を見つけて参加するよう呼び掛けている」としている。

(2020年03月03日 10時18分 更新)

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